インビザライン矯正の効果はいつから実感できる?
2022年4月22日
今回はインビザラインⓇの効果がいつから実感できるのか、変化の様子やインビザラインⓇの特徴などを詳しくご案内致します。
インビザラインⓇを使った矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
■インビザラインⓇについて
インビザラインⓇとは、これまでのワイヤー矯正とはまったく違う、マウスピース型になっている矯正装置を指します。インビザラインⓇは透明なマウスピース型になっており、矯正中の目立つ見た目を気にすることなく歯列矯正を進めることが可能です。
そんなインビザラインⓇは、世界100ヶ国以上で提供されており、900万人を超える方がインビザラインⓇによる治療を受けているのです。
インビザラインⓇによるマウスピース矯正は、アライナーを装着して歯を少しずつ動かし、1週間~2週間ごとにアライナーを交換することによって、徐々に歯並びが整っていきます。
■インビザラインⓇの効果はいつから実感できる?
インビザラインⓇでの矯正治療は透明なマウスピースを使うので、これまでのワイヤー矯正と比較して、患者様の歯の動きを患者様ご自身で把握しやすいといった特徴があります。
しかし、歯の動きに関しては一定ではありません。また、患者様によって不正歯列の状態が違ってくるので、インビザラインⓇでの矯正効果を感じる時期には個人差が出てきます。
ここからは、一般的にインビザラインⓇでの矯正の効果はいつから実感できるのかをご紹介いたします。
基本的に、1枚のマウスピースで歯が動く量は約0,25㎜となります。マウスピースは約1週間から2週間で交換するので、歯が動く量は1ヶ月で最大1㎜程度となります。
したがって、歯の動きがわかりやすいすきっ歯のような空隙歯列の場合では、少しの移動量でもすぐに効果を実感できるのですが、重度の叢生(ソウセイ)などは効果を実感するのに時間がかかる可能性があるでしょう。
なぜなら、重度の叢生などの場合は、歯列全体を動かすことが多いので、その場合は臼歯部から動かします。そのため、動きがわかりやすい前歯部は後から動かすので、インビザラインⓇ矯正の効果を実感しにくいのです。
インビザラインⓇの効果を実感できるのは、早ければ2ヶ月程度、遅いと半年程度かかるケースもあります。個人差もあるので、歯が1㎜動いたとしてもすぐに動いたと感じる方もいれば、動いていないと感じる方もいるでしょう。
■効果をより早く実感するためには?
では、インビザラインⓇの効果をより早く実感するにはどうすればよいのでしょうか。下記では、効果を早く実感するためにできることをご紹介します。
○光加速装置を使用する
インビザラインⓇは、光加速装置で治療期間をさらに短縮することが可能です。
光加速装置は、インビザラインⓇによる治療期間を1/2~1/3まで短縮させることができるのです。
赤外線の力を利用し、細胞を活性化させることによって、インビザラインⓇ治療の速度をアップさせます。また、治療中の痛みを軽減するといった効果もあります。
○決められた装着時間をしっかり守る
インビザラインⓇによる矯正治療は取り外し可能なマウスピースを使用しているので、患者様自身がきちんと装着しなければその効果が十分に発揮しません。そして、しっかりと装着したとしても、決められた装着時間が短いと歯が予定している位置に移動することはないでしょう。
このように、効果を早く実感したいのなら、決められた装着時間をしっかり守ることが大切です。
ちなみに、一般的なインビザラインⓇのマウスピース装着時間は20時間とされています。
○インビザラインⓇの取り換え期間を守る
1枚のマウスピースは約2週間程度装着して、歯が動いてから新しいマウスピースに取り替えます。インビザラインⓇは患者様自身で新たなマウスピースに取り替えることができ、通院回数が少ないこともメリットの一つですが、その反面、ご自身で決められた期間をしっかり守って取り替えなければ、計画通りに治療が進まないのです。
そのため、歯科医師の指示に従い、適切な時期にマウスピースを取り替えることが大切です。
○口腔内ケアを行って虫歯を予防する
インビザラインⓇは歯磨きや食事中に装置を取り外すことができるので、非常に衛生的な点が魅力です。そのため、歯列矯正中に起こりがちな歯へのいろいろなリスクやトラブルを軽減できます。
ですが、歯を削る必要がある虫歯ができてしまって詰め物やかぶせ物をすると、歯列が変形してしまい、マウスピースが合わなくなってしまうでしょう。
食事中は必ず装置を取り外すことはもちろん、歯ブラシやデンタルフロスを使って普段以上に口腔内ケアを心がけることがポイントです。
光加速装置の使用等で効果を早く実感できる
■当院のインビザラインⓇ
マウスピース矯正には7つのランクが設定されており、当院では上位クラスに当たる「ダイヤモンドプロバイダー」認定を受けています。このダイヤモンド認定は、豊富な治療実績を持つ医院のみが認定されます。
当院では、透明で目立ちにくい世界シェアナンバーワンのインビザラインⓇが44万円~、月額4,300円~からスタートできます。
また、当院のインビザラインⓇは治療後の歯並びを治療前に無料で確認することができます。
矯正後はどんな歯並びになるのか、治療前に知りたいですよね。
当院ではiTero(アイテロ)というシステムを利用し、治療後の歯並びをシミュレーションしています。
シミュレーションに費用は一切かかりませんのでご安心ください。
さらに、当院のインビザラインⓇは抜歯ケースでも対応可能です。
一般的にマウスピース矯正は、抜歯が必要な患者様の治療は難易度が高いとされています。
そのため、経験が少ない歯科医師に相談すると、「インビザラインⓇは使用できません」と治療を断られる可能性があるのです。
しかし、当院では抜歯が必要なケースでも対応できます。歯並びによってはワイヤー矯正と併用するケースもあります。まずは、患者様の歯並びを見て、検査をしないことには判断ができないため、一度ご相談にお越しいただければと思います。
■まとめ
インビザラインⓇによるマウスピース矯正について理解できましたでしょうか。
メリットの多いインビザラインⓇによるマウスピース矯正は、非常に魅力的です。通常のワイヤー矯正は、自分で自由に取り外すことができないので、日々の食事や歯磨きがしにくいといったデメリットがありました。
また、見た目に関しても、銀色のワイヤーが目立つので周りの目が気になるといった方も少なくありません。
しかし、インビザラインⓇによるマウスピース矯正は、自由に取り外すことが可能です。透明なので、審美面に関しても優れています。
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けています。どのような些細なことでも構いませんので、お気軽に私たちにお話しいただけたらと思っています。
インビザラインⓇにご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。
【個別相談はこちらから】
インビザラインでの矯正期間を半分にする「光加速装置」とは?
2022年4月15日
今日は矯正期間を短くする光加速装置についてご紹介いたします。
■ 光加速装置の特性
通常の歯列矯正は2~3年にもわたることがほとんどですが、光加速装置を用いることで1/2〜1/3程度にまで短くすることができます。結婚式や就職活動といった大切なイベントを控えている方や、とにかくできる限り早く治療を終わらせたい方の選択肢として光加速装置はとても有益です。
光加速装置とはどのようなものでしょうか。
光にもさまざまな種類がありますが、当院でご紹介するPBMヒーリングやオルソパルスでは、どちらも近赤外線を用いています。
近赤外線とは何でしょう。近赤外線は電磁波である赤外線の一種で、可視光の赤色より波長が長く、遠赤外線より波長の短いものです。人の目では見ることの出来ない光であり、一般的にはリモコンや赤外線通信に使われています。近赤外線を照射したときの光を吸収する度合い(吸光度)を測ることができますが、そのしくみは果実糖度計などにも利用されています。
では、この近赤外線がどうして矯正スピードを速めることができるのでしょうか。
近赤外線を照射すると、赤外線の波長が皮膚から筋肉へと浸透して、筋肉の深いところにある凝りを直接温めてほぐします。赤外線があたると温まる性質は、赤外線ヒーターなどをご想像いただけるとわかりやすいかと思います。
また、近赤外線には、血中の赤血球から一酸化窒素を遊離させることで、一酸化窒素が血管の周りの筋肉を弛緩、血管を拡張させて血流量を増加させ、新陳代謝を活発にするという効果があります。矯正治療は歯を支える骨の新陳代謝を利用して歯を動かすため、細胞が活性化すると治療に必要な時間も短くなるというわけです。血流増加は1~2時間持続されます。
光加速装置は矯正期間を1/2〜1/3程度まで短くできる
■ 近赤外線が矯正期間を短縮するメカニズム
近赤外線が矯正にかかる時間を大幅に短縮できるしくみを、歯の移動に焦点を合わせて説明しましょう。
歯は同じ方向に持続的な力を加えていくことで、少しずつ力の加わった方向に動くしくみになっています。
歯と周囲の歯槽骨との間には、繊維に富んだ歯根膜(しこんまく)という組織があります。動かしたい歯に対し矯正装置で適度な力を加え歯根膜を圧迫すると、圧迫されたところに骨を吸収する細胞(破骨細胞)が現れます。破骨細胞は、古い骨を溶かして吸収することで骨の新陳代謝を担う重要な細胞です。
ところで、古い骨、骨が吸収される、という表現に違和感を覚える方がいらっしゃるかもしれません。骨は硬いのでいちど作られたら変わらないように思われがちですが、実のところ骨というものは新陳代謝を続けて生き続ける組織なのです。健康な成人では、骨がつくられる量と骨が溶かされて吸収される量が釣り合っており、そのバランスによって常に骨が若々しく保たれているのです。
破骨細胞が吸収した反対側で引っ張られる歯根膜には、骨を作るもとになる細胞(骨芽細胞)ができます。そうして歯はゆっくりと動き出します。これは、歯が骨の中を通って自然に生えてくるときに起こる変化と同じメカニズムです。矯正治療とは、矯正技術で加える力の大きさや方向を十分に考慮しながら、歯を無理なく自然の場所へ動かす治療法なのです。
光加速装置は、ご自宅で毎日光が照射される部分を上下の歯茎に5分間ずつ当てるだけです。これを1日1回行います。一般的に、インビザラインではアライナー(マウスピース)一枚につき0.2~0.25mm程歯を動かすことができます。インビザライン矯正と光加速装置の併用を行うと、マウスピースの交換が早まり、マウスピースの交換サイクルを早く保つことができます。また、インビザライン矯正はワイヤー矯正に比べ歯を移動距離を小さくマウスピースを交換するため比較的痛みが少ないと言われていますが、新しいマウスピースに交換した初日には締め付けや窮屈さを感じる人がいます。光加速装置を用いることで、こうした不快感もかなり軽減されることが予想されます。
当院では、光加速装置としてオルソパルスとPBMヒーリングライトをご紹介しています。オルソパルスはカナダのバイオラックスリサーチ社に、PBMヒーリングライトはドイツで開発された装置です。どちらもインビザラインでの矯正とあわせて用いることで、治療の加速化が期待されているすぐれた装置です。
今回ご紹介した光加速装置のひとつであり、当院でもご提案しているオルソパルスの使い方がわかる公式動画があります。英語での提供になりますが自動翻訳である程度内容を把握いただければと思います。
https://youtu.be/ppFg_gJMrP0
■ 「歯並びと咬み合わせの専門家」の当院にご相談ください
今回は矯正治療の大幅な短縮化を図る光加速装置についてご紹介いたしました。インビザラインをはじめとするマウスピース型矯正とも相性がよいこうした装置の併用で矯正期間をよりストレスなく過ごせる選択肢があることをご記憶いただければ幸いです。
当院では、「短期集中矯正プラン」をご紹介しています。詳しくはホームページをご覧ください。
当院では患者さまのさまざまな疑問や悩みにお答えしたく、毎月5名様限定で「矯正治療」に関する個別無料相談、セカンドオピニオンを実施しております。ぜひご相談ください。
https://www.futako-ortho.com/contact/#link03
八重歯はインビザラインで矯正可能?八重歯の原因とリスクを解説
2022年4月7日
今日は笑顔を特徴づけると言われることがある「八重歯」について取り上げたいと思います。
■ 八重歯はどんな歯並び?なぜ八重歯になるの?
「八重歯」という言葉は多くの皆さまがお聞きおよびかと思います。
八重歯を具体的に説明いたしますと、犬歯(前歯から数えて3番目のとがっている歯)が前に出て、他の歯と重なってデコボコとした歯並びのことを「八重歯」と呼びます。八重歯は犬歯に限っての呼び方になりますが、八重歯や乱ぐい歯と言われるように歯並びがでこぼこしてしまう状態を、歯科では「叢生(そうせい)」と呼びます。
叢生は、歯の大きさと顎の大きさの間に起こるアンバランスから生まれます。言い換えると、顎が小さくて歯が並ぶスペースがないために本来あるべき歯列から飛び出てしまうのが叢生です。では、なぜ八重歯のような叢生が起きてしまうのでしょう。
食生活の変化で、昔ほど硬いものを食べなくなったため私たちの顎が発達しなくなりました。最近の若い方は顔の小さい人が増えていますね。しかし、歯のサイズは変わりません。そのため、歯がうまく並び切らずガチャガチャになってしまうのです。
顎の発達だけではありません。乳歯がむし歯になり早期に脱落してしまったり、永久歯が生えるべき時期になっても乳歯がうまく脱落しなかったりすると、永久歯のスペースが確保できず、正しい位置に生えることができません。犬歯は他の歯に比べて生え変わり順が遅いため、歯列からはみ出てしまうことが多いのです。
食生活の変化によって顎が小さくなったことによる小顔化や、子どものころ、歯が生え変わるタイミングでのトラブルで起こったのが八重歯の正体です。
■ 八重歯は矯正したほうがいいの?
一見チャーミングな八重歯、わざわざ矯正する必要があるの?とお考えのかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、八重歯をはじめとする叢生も、本来生えるべき位置から歯がずれている点で立派な不正咬合のひとつで、さまざまな不具合を呼び起こします。
まず、食べ物が詰まりやすいうえ、気を配ってもセルフケアがやりづらく、歯垢がつきやすい状態になります。結果としてむし歯や歯周病といった病気を引き起こしがちです。歯が重なり合っているのでむし歯が見つけにくいことも、治療が遅れる原因となってしまいます。
叢生がやっかいなのはそれだけではありません。歯が当たってお口の中を傷つけやすいことや、八重歯が邪魔をして口を閉じにくくなるのもデメリットです。口が閉じにくくなることは口臭の原因になるのです。もちろん、食べ物を効率よく噛めないこともありますし、「かわいい」ではなく「カッコ悪い」「だらしない」などと言われてしまうと心理面でもマイナスになりかねません。叢生を含む不正咬合による不定愁訴(頭痛・肩こり等)もみられます。
八重歯を尊ぶ傾向がある日本は、海外から見ると少し特殊なようです。
インビザライン®️を提供するアライン・テクノロジー社の日本法人が2012年に日本に住む外国人100名を対象に行ったアンケート調査では、「日本人の歯並びを悪いと感じる」と回答した人が76%と、多くの外国人が日本人の歯並びを悪いと感じていることが明らかになりました。
八重歯は、海外では「バンパイアティース(吸血鬼の歯)」として敬遠されています。そもそも海外では矯正治療をしてキレイに整った歯並びが、社会的にもステータスが高いとされる傾向があります。国際化が進む状況を鑑みても、八重歯を含む叢生は適切な時期に矯正することをお勧めしております。
日本人の歯並びの印象
参考:https://digitalpr.jp/r/1275
■ 八重歯はインビザライン®️で矯正できる?
マウスピース型矯正装置世界シェアNo.1、1,100万人以上が使ってきた実績のあるインビザライン®️ですが、歯を覆うタイプの矯正装置だから八重歯などの叢生には対応できないのでは?とお思いになるかたもいらっしゃるかもしれません。
適応症例が広いのが特長のインビザラインには、もちろん叢生の治療実績もございます。軽度の八重歯ならそのまま治療できることが多いです。
抜歯を行なってからの矯正治療では、歯を抜いてできたスペースを埋めるために他の歯を動かさなくてはなりません。歯は1ヶ月あたりたったの0.3mm程度しか動かせないのに、スペースを作るために八重歯と関係ない歯を延々と動かさなければならないのは非効率ですよね。非抜歯の矯正治療ではその必要がありません。期間の面でも非抜歯矯正がおすすめできるのです。
当院では、矯正治療用アンカースクリューを用いたインプラント矯正と呼ばれる矯正治療治療や、歯の表面を少しだけ削り、歯を動かすためのスペースを確保するディスキングという治療法で、歯を抜かない矯正治療を行っています。
非抜歯の矯正治療に関してはホームページでも詳しく説明しておりますので、あわせてご覧ください。
https://www.futako-ortho.com/nonextraction/
重度の乱ぐい歯の場合には抜歯することもあります。しかし、当院ではまずは非抜歯で対応することを前提に検討をいたします。当院では
必要ない歯など存在しないと考えているからです。
当院では、抜歯しなければ機能的にも見た目的にも正しい咬み合わせが実現できないと判断する場合に限り、抜歯を行います。それは、そもそも歯というものは咬み合わせがきちんと正しい状態でないとじゅうぶんに機能しません。たとえ抜歯をしたとしても矯正治療によって噛み合わせが改善されれば、歯並びはもとより全身の健康状態にも好影響を与えられます。すみずみまでブラッシングが行き届きやすくなり、むし歯や歯周病のリスクも抑えることができます。
もちろん、なぜ抜歯の判断に至ったかという根拠を丁寧にご説明したうえ、患者さまがご納得いただけた場合に抜歯のうえ矯正治療に入ります。当院は矯正の相談に加え、検査・診断までを無料で行っております。
抜歯したらインビザラインが使えなくなるのでは?というご質問をいただくことがありますが、当院はインビザライン専門の矯正歯科クリニックで、かつ取り組み症例の多い「ダイヤモンドプロバイダー」認定施設です。インビザラインの性能だけに頼るのではなく、そこに担当医の経験や知識、技術をプラスすることで、さまざまな難しいケースや他の歯科医院様で断られてしまったケース、うまく矯正できなかったケースにも対応してきました。
もちろん、歯並びや咬み合わせはひとりひとり異なります。矯正にかかる期間や金額も考えると、患者さまの状況を多面的にお伺いしたうえで矯正に踏み切るかどうか、いつ踏み切るかといった意思決定を患者さまご自身がされることがたいへん重要になってきます。当院では、事前の相談から検査、診断までを一貫して無料で行うことで、患者さまの矯正に関する意思決定を客観的に支援しています。
■ 「歯並びと咬み合わせの専門家」の当院にご相談ください
インビザライン®️矯正を専門とする当院では、矯正治療に関しての知識や経験が豊富な当院ドクターが、患者さまの歯並びのお悩みを解決します。マウスピース矯正での治療に興味があるものの、歯並びの状況で他院では断られてしまった方、以前マウスピース矯正で失敗してしまった方でも、当院でしたらインビザラインで治療できるかもしれません。
ぜひ一度、当院の無料相談へお越しいただき、お話をお聞かせください。
https://www.futako-ortho.com/contact/#link03
マウスピース矯正治療後の保定について
2022年4月1日
新年度が始まり、新しいことにチャレンジしようとお考えの方も少なくないことと思います。この機会に歯並びをきれいにしようとお思いの方は矯正治療についてさまざまなご検討をされていることと思いますが、目立たないながらも矯正治療の成功に欠かせない最後のステップである「保定」についてお話ししたいと思います。
■保定とは
保定というのは、矯正して整った歯並びを安定させて元に戻らないようにする目的で、矯正治療後の歯並びの後戻りを防ぐ簡単な装置(リテーナー)を使い、歯根周囲の組織が安定するまでの間、歯並びを固定していくことです。
歯並びがキレイになるとそれで安心してしまい、そこで治療は終わりだと考えてしまう方が残念ながら少なくありません。ですが、矯正治療後はさまざまな原因により歯並びが後戻りしてしまうことがあるのです。矯正治療のトラブルで「後戻りしてしまった」というケースには、保定がうまくいかなかったケースも少なからず見られます。
保定とは、矯正治療を終えてからも5年、10年経ってもキレイになった歯並びがいつまでも美しく健康なままで維持できるようにするための、大切な仕上げのプロセスといえます。
○保定の必要性
これまでにも何回か歯が動くしくみについてご説明してきましたが、歯並びはとても繊細なバランスで成り立っています。ですので、治療が終わって装置を外した後に何もしないで過ごすと、歯は矯正をする前の状態に戻ろうとするでしょう。
保定期間中には装置で歯が動かないようにすることに加えて、歯並びを悪くさせるような生活習慣も見直す必要があります。たとえば頬づえや睡眠時の体位のような気づかずにやってしまっていることも歯並びを悪くする習慣のひとつです。
身体を使った習慣だけではありません。唇や舌などにも気づかないうちに歯並びに悪影響を及ぼすたくさんのくせがあります。上下の歯が非機能的な接触を生じているブラキシズムと呼ばれる状態や、舌で歯を押してしまうくせ、爪を噛んでしまうくせといったものもそのひとつです。保定期間中の通院では、歯並びを悪くする癖をなおし唇・舌の正しい使い方を学ぶ指導(MFT)が受けられます。
○保定の期間
一般的に、保定装置は矯正にかかった期間だけ装着しておき、その後も就寝中は保定装置をつけるのが理想的とされています。しかし「保定」が終わってもリテーナーをしなくなると徐々に歯は動いてきます。それは自然な歯の移動があるからです。
保定期間は、リテーナーという後戻り防止装置を装着しながら通院していただきます。来院いただいた時には、
- リテーナーの調整
- 歯並びのチェックなど
- 口内の清掃やブラッシングの指導
- 歯並びに影響する癖の改善指導(MFT)
などを行います。
怪我をしたら徐々に元の状態に戻るのと同じように、歯も同様で、「元に戻るための力」が働くのです。予防するために、矯正治療が終わった後はリテーナーを一定の間つけて「現在の歯並びが正しい」という点を自分に教え込みます。保定はそれだけ重要なことなのです。
当院では保定が不十分で後戻りしてしまった歯の再矯正プログラムをご提供しています。詳しくはホームページ「後戻り矯正プログラム」をご覧ください。(リンク)
■保定装置の種類
保定装置は大きく分けて「固定式」と「取り外し式」の2タイプに分けられ、患者様の症状などを考慮して最も良い保定装置を選びます。両方選択するケースもあります。
それぞれの特徴をひとことで申し上げると、固定式は針金が歯についている間、歯は動かないで後戻りを防ぐために助けてくれます。取り外し式は、患者様に後戻り管理が任せられます。マウスピース型の矯正に慣れた方にとっては矯正装置の頃と同じように歯磨きや飲食の時以外は装着するといった取り外し式リテーナーの動作はなじみのあるものかもしれません。
○固定式 (フィックスリテーナー)
前歯の裏側に細いワイヤーをつけて固定するため、後戻りに対する抑止力が期待できます。フィックスリテーナーでは、前歯6本あるいは小臼歯を含む合計8本を固定するのが一般的です。
フィックスリテーナーは一旦装着すると自分では取り外せないのですが、それほど大きなものではなく意識しなくても長時間保定できるメリットがあります。その一方で、リテーナーの接着部分などが歯磨きしづらくなってしまい、汚れや歯石が溜まりやすく虫歯や歯周病のリスクが高まるデメリットもあります。
固定式 リテーナーのメリット・デメリット
○取り外し式 (可撤式リテーナー)
取り外し式リテーナーは歯の表側にワイヤーが通って、内側をプラスチックで囲むように作成されていて、”ホーレーリテーナー”や”ベッグリテーナー”がとくに有名です。取り外し式リテーナーはマウスピース型矯正装置のように、食事や歯磨きの時など必要に応じて外すことができるのが魅力ですが、厚みがあり慣れるまでしゃべりにくかったり、表側のワイヤーが見えて人目が気になったりします。
取り外し式 リテーナーのメリット・デメリット
○透明なクリアリテーナー(インビジブルリテーナー)
マウスピース型矯正装置インビザライン®️のような透明なリテーナーも存在します。このクリアリテーナーは透明なプラスチックで、矯正が終了した時の歯型を包み込んで作成します。クリアリテーナーも取り外し式リテーナーの一種ですが、ほかの取り外し式のリテーナーとの大きな違いは、なんといっても薄いこととワイヤーがないために快適に使用できること、全体を包み込み治療終了時の歯並びを維持しやすいことがあります。さらに食いしばりや歯ぎしりをある程度防止する働きもあります。
クリアリテーナーはマウスピース型矯正装置と同じように咬む面も覆っているため保定の安定性が高まるのですが、長く使うと劣化してしまうので再作成が必要となる場合があります。
■ インビザライン専用保定装置のご紹介
インビザライン®️を開発したアラインテクノロジー社では、インビザラインで矯正された方向けのリテーナーも開発しています。このビベラリテーナーはインビザラインと同じように見た目の良さや耐久性の高さに定評があるリテーナーです。
ビベラリテーナーの特長は、
- 目立ちにくく透明
- 取り外し式で清潔
- 高い強度
- 歯列データを記録・保管可能
- クリンチェックデータをもとに作れる
- インビザライン以外で治療を受けた患者様も利用できる
- ポンティックやリンガルバーにも対応
といったところが挙げられます。
■ 「歯並びと咬み合わせの専門家」である当院にご相談ください
今日は、矯正終了後の「保定」というプロセスのご説明をいたしました。治療の後にまだあるのか、とお感じになる方もいらっしゃるかもしれませんが、整った歯並びは「美しい」のはもとより、「機能的」でもあり「健康的」「衛生的」とも言えます。すこやかで明るい人生を楽しむ上でも、今一度ご自身の歯がどれだけ大事かを見つめ、矯正治療という選択肢と向き合ってみてはいかがでしょうか?
当院では患者さまのさまざまな疑問や悩みにお答えしようと、毎月5名様限定で「矯正治療」に関する個別無料相談、セカンドオピニオンを実施しております。詳しくは当院ホームページ(リンク)をご覧ください。
インビザライン®️の型取りに欠かせないシステムiTero®️
2022年3月25日
矯正していることが周囲から見えづらく目立ちにくい、段階に合わせて新しい装置に交換していくことで矯正治療中の痛みが少ない、装置を食事の時に外すことができる、唇や口の中を傷つけにくいというメリットから、マウスピース矯正への注目が高まっています。では、マウスピースはどのように作られるかご存知でしょうか。今日は、インビザラインでの矯正に欠かせないiTero®️というシステムを中心に、マウスピースの型取りの方法についてご紹介いたします。
■インビザライン®️とは
当院でおすすめしているインビザライン®️とは、透明に近いマウスピース型の矯正装置を装着して歯並びを整え綺麗にする、歯科先進国アメリカで開発された治療方法です。
1997年から独自技術の研究と改良が続けられた結果、歯並び全体の矯正、部分的な矯正、後戻りした歯の再矯正など、さまざまなケースにも対応できるのが強みです。現在では世界各国で1,100万人以上の患者さまがインビザラインで素敵な笑顔を手に入れられています。
インビザラインで矯正治療を行う時は、歯の移動を想定したマウスピースをあらかじめ作成します。どのくらいの数のマウスピースを作るか一例でお示ししますと、10日から2週間程度に1度マウスピースを交換するペースで、上下でおおよそ各50枚程度、全部で100枚程のマウスピースになります。マウスピースの数に驚かれるかたもいらっしゃるかと思いますが、たくさんのマウスピースを使って歯の動きを制御することで、インビザラインでは痛みを少なく矯正することができるのです。
では、このマウスピースはどうやって作られるのでしょうか。
■光学スキャナーiTero®️
当院では、インビザラインを開発したアライン・テクノロジー社が開発したiTero®️という口腔内スキャナーを導入しています。
iTeroは3D光学スキャナで、お口の中をセンサーでスキャンして、立体的に歯並びを表現することができるシステムです。歯並びだけではありません。窩洞(虫歯の治療のために削った穴)や虫歯や歯周病で失った歯を支える歯(支台歯)の形まで含め、精緻な3次元データを読み取ることができます。
読み取ったデータは、現状の歯並びや歯の状況を表現するためだけに用いられるのではありません。インビザラインではこのデータを元に、実際に矯正をしたらどのように歯並びや咬み合わせが変化していくかというシミュレーションを行います。そのシミュレーションに基づいて、たくさんのアライナー(マウスピース)を作成していくのです。
スキャンは、咬み合わせ面→舌側→頬側→切縁(前歯の先端部分)という流れで行います。上下の顎をスキャンしたら咬み合わせ位置を確認し、咬み合わせ部分を撮影して終了です。この間、わずか5分から10分程度です。
iTeroをはじめとする光学スキャナーは歯石や歯垢(プラーク)も読み取ってしまうので、それらはスキャン前に除去しなければなりません。また、唾液は撮影が不鮮明になってしまう原因になりますので、エアーをかけたりバキュームで吸引したりする必要があります。言い換えると、光学スキャナーはそれほど歯を精密にスキャンできるのです。
iTeroは3Dで歯並びを表現できる
■iTero®️の強み
iTeroの強みを4つに分け、詳しく見ていきたいと思います。
○自分の歯並びがその場で確認できる
スキャンの時間が短いことは先ほどお伝えいたしましたが、スキャンしたわずか数分後にはデータをモニターで確認できるのもiTeroの良い点です。3Dデータのため、ふだんご自身で見ることのできない角度からも歯並びを確認することができます。
○治療予測を見える化できる
iTeroでは、スキャン後すぐに簡易シミュレーションができるため、矯正治療をするとこんなふうに変わる、ということを歯科医師の説明とともに確認することができます。どこの部分をどのようにどのあたりまで矯正するという具体的なイメージを「見える化」できるため、患者さま自身が目標意識を持って矯正治療に当たることができます。
○正確なデータが取れ、マウスピース作製がペースアップ
これまでの「歯の型取り(印象)」は、アルジネートやシリコンといった粘土のような材料(印象材)を歯に押し付けて型を取った後、印象材が硬くなるまで待ってから歯から外して型を取るという手順で行われていました。歯に押し付けて作ったアナログの型に比べ、3Dのデジタルデータから作成した型はより精緻なものとなります。
デジタルデータのメリットはそれだけではありません。マウスピースを作製する技工者にデータを送るのも一瞬ですのでマウスピース作製における時間のロスも削減されます。
マウスピース矯正では、マウスピースがいかに歯にフィットするかが細かな力のかかり具合を左右します。iTeroの登場はインビザラインの進歩に大きく貢献しているといえます。
○型取りが不快にならない
これまでの型取りでは、印象材が固まるまでの待ち時間はもとより、口の中に器具が入ったり印象材を押し付けられたりしたことで反射的にえずいてしまう(嘔吐反射)方も少なくありませんでした。型取りというプロセスは患者さまにとって、たいへん不快なものだったと推察します。しかも、インビザライン以外のマウスピース型矯正では何度も型取りをしなければなりませんでした。長い期間続く矯正治療のスタートを不快にさせないという点でも、iTeroの登場は画期的だったと考えられます。
■「歯並びと咬み合わせの専門家」である当院にご相談ください
iTeroの登場によって、歯と歯ぐきの間、歯肉や咬み合わせなどを精密に記録することができるだけでなく、患者さんの口腔内を3Dで完全に立体的に再現することができるようになりました。 iTeroでスキャンした精密なデジタルデータを用いて実際の治療の進み具合をシミュレーションし、治療後の歯並びをその場で確認することもできることはもちろん、実際のインビザラインでの矯正で用いるたくさんのアライナー(マウスピース)の作成のもととなるデータも正確に素早くやり取りできるようになり、従来の矯正治療につきものだった痛みや不快感や待ち時間が軽減されるようになりました。
マウスピース矯正を専門とする当院では、矯正治療に関しての知識や経験が豊富でインビザラインでの症例も数多く手がけている当院ドクターが、インビザラインをはじめとしたさまざまな治療法で患者さまの歯並びのお悩みを解決します。インビザラインのダイヤモンドプロバイダーの当院でしたら、マウスピース矯正での治療を他院で断られてしまった方でも、当院であれば対応できる可能性があります。
当院では、今回ご紹介したiTeroを用いて、治療後の歯並びのシミュレーションを無料でご覧いただくこともできます。気になる歯並びを矯正したら歯並びがどうなるんだろう?とご興味をお持ちのかたはぜひいちど当院へご相談ください。 https://www.futako-ortho.com/contact/#link03
インビザライン®️矯正中によくあるトラブルを知って備えよう
2022年3月18日
当院でお勧めしているインビザライン®️をはじめとするマウスピース矯正にチャレンジしようとする方が増えています。今日は、マウスピース矯正中に見られるトラブルをお知らせします。どのような場合でも、基本的には主治医にご相談のうえ対策を仰いでいただきたいのですが、よくあるトラブルをあらかじめ知っておくことで心の準備ができ、休診時などもしもの時にもスムーズに対処できることと思います。
■アライナーを紛失した
矯正には、マウスピース矯正のほか、ワイヤー矯正、裏側矯正などさまざまな種類があります。固定式の装置であれば歯科医師がチェック後ワイヤー交換を行いますし、ブラケットもついていて自分では外せないため、矯正装置を紛失するということは起こりにくいでしょう。しかし、インビザライン®️などのマウスピース型矯正装置(アライナー)は、自分で外すことができます。出張などの外出先で、お食事の時、洗浄の時、おうちの中など、ちょっと外した時に紛れてしまうことが意外と少なくありません。透明であることも探しにくくなる原因のひとつかもしれません。
インビザラインでは、歯を移動させる量を計画的に細かく調整するため、治療開始前にシミュレーションを行い、多数のアライナーを作ります。
また、マウスピース型矯正装置は外すことができるとはいっても、基本的にはつけっぱなしにすることによって効果を発揮します。インビザラインの場合ですと1日20〜22時間というのが一般的、具体的には歯磨きと食事の瞬間以外はほぼ装着しているという計算になります。
ですので、マウスピース矯正の場合では「外す時間は食事時間と歯磨きの時ぐらいで、基本的にはずっと装着する」という認識で矯正治療にあたっていただくのがいちばん大切になります。外したらつける、という行動様式を身につけることで、アライナーがいつもあるべきお口の中にあるようになります。
マウスピースを外して保管する際は、専用のケースに入れて、決まった場所に保管する習慣をつけることもおすすめです。たとえばインビザライン®️には専用ケースが用意されています。ケースに入れずに置いておくと、ほこりを被って不衛生になるだけでなく誤って破損するおそれもありますので気をつけてください。
インビザライン®️のケースはインビザラインホームページでも紹介しています。
https://www.invisalignjapan.co.jp/consumer/mouthpiece/cleaning
万が一紛失してしまった場合には、次の診察日まで待たずに速やかに矯正を担当する歯科医院にご連絡いただき、指示を仰いでください。何もはめずにいると矯正している途中の歯並びが元に戻ってしまう恐れがあります。複数のアライナーをあらかじめ渡されている時は、1つ前のマウスピースを期間が終わってもしばらく取っておくともしもの時に安心できるかもしれません。
トラブル発生時は主治医に相談
■アライナーが割れた
装置の付け外しの際に、アライナーが割れてしまうこともあります。とくに、歯並びのでこぼこの状態が大きい場合は付け外しが難しく、割れやすいといわれます。インビザラインのアライナーはポリウレタン製で非常に壊れにくい材質ではありますが、無理な力でアライナーの取り外しを繰り返したり、ケースに入れずに置いてしまい、重たいものの下敷きになったりしたら絶対に壊れないとは言い切れません。
アライナーが割れたといっても、多少のひび割れでアライナーの力がじゅうぶん歯に加わっていると歯科医師が判断した場合は、交換予定日まで使用する指示が出ることもあります。ここでも自己判断は避けて、歯科医院へご連絡をお願いいたします。
■アタッチメントが取れた
インビザライン®️のアタッチメントは、アライナーの力をうまく歯根まで伝わらせる作用があります。歯の表面はつるつるでアライナーも滑りやすいため、アタッチメントを使うことでしっかり歯と密着させることができます。
アタッチメントが取れても患者さまが痛みを感じることはほとんどありませんし、脱離したり一部が欠けたりしても、そのことは気づけないことさえあります。ですが、アタッチメントが取れてしまったことでアライナーが浮いてしまうことがあります。アライナーが浮いてしまうと矯正の効果が正しく得られない恐れがありますので、診察予定を早めていただく必要が出てくる恐れが高いです。
アタッチメントは、食事のときや、マウスピースの脱着のときの摩擦や衝撃で取れてしまうことが多く見られるほか、おせんべいのような歯に力が必要となる固いものを勢いよく食べると外れてしまうことがあるようです。
アタッチメントが取れないようにするには、マウスピースを着脱するときは左右に均等に力がかかるようにすることがポイントです。
片側にのみ力がかかる形で着脱をしようとするとアタッチメントが取れてしまうことがあります。無理矢理片側に力を寄せようとするのはマウスピースの破損にもつながるため注意が必要です。
アタッチメントが取れてしまった場合の対処は、アタッチメントが役割を果たすステージによって対応が変わってきます。アタッチメントがないばかりにアライナーの力が上手くかからない段階であれば定期の診察予定を繰り上げて来院いただく必要があるかもしれません。いっぽう、歯の移動が終わっている場合であれば、アタッチメントが外れても再装着しなくてよいという判断ができることもあります。いずれにせよ、主治医の判断のもと症例に応じた対処を行うことになりますので、違和感を感じた時にはためらわずに歯科医院へご連絡ください。 その際には、インビザラインの何番目のアライナーを使っているか、どこの歯のアタッチメントが取れたかわかるようにしていただけると私たち歯科医院の判断も早くでき助かります。現時点でどの歯を動かしているのかを歯科医が判断するために必要な情報となります。
■歯科医院はあなたの矯正治療の伴走者です
患者さまができるだけトラブルに見舞われることのないよう歯科医院ではさまざまなケースを想定し治療計画を立てておりますが、長い矯正期間ですので何かしらのことが起こっても不思議ではありません。診察予約を取り直すのが大変だから、電話する時間がないからといったお話から、歯医者さんに叱られるのではないかといった恐れから連絡したくなくなってしまう気持ちがあるかもしれませんが、私たち歯科医院は、患者さまのよりよい歯並びを実現するための応援団です。困ったことがあったら遠慮なくご連絡をください。あらかじめ多段階のアライナーを用意するインビザライン®️なら診察日を早めなくてもできることがあるかもしれません。
マウスピース矯正を専門とする当院では、矯正治療に関しての知識や経験が豊富な当院ドクターが、インビザラインをはじめとしたさまざまな治療法で、患者さまの歯並びのお悩みを解決します。
歯並びや咬み合わせにお悩みのかたは、ぜひいちど当院の無料個別相談へお申し込みください。
https://www.futako-ortho.com/contact/#link03
インビザライン®️の認知と安全性
2022年3月11日
世界で1,100万人以上に使われた実績をもち、当院でも強くお勧めしているインビザライン®️。今回はその知名度と安全性の高さに焦点をあてて、記事作成いたしました。マウスピース矯正をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
■インビザラインの歴史
近年ではその名前を聞くことが多くなったインビザライン矯正ですが、実は日本発祥のものではなく、アメリカで開発された矯正方法です。
インビザラインの開発秘話には、おもしろい話があるのです。
インビザラインが開発されたのは1997年。アメリカの ジア・チシュティ氏とケルシー・ワース氏によって考案されました。興味深いのは、二人とも歯科医師、ではないという点です。実は彼らは、スタンフォード大学でMBA(経営学修士)を取得したコンピューターの専門家なのです。では、歯科医師でない彼らがなぜ開発することになったのでしょうか。
ある日、二人の何気ない会話の中で、ジア・チシュティ氏が昔受けたワイヤー矯正について、痛くて装置が目立つのがとても嫌だったと話しました。
ケルシー・ワース氏はそれを聞き、自分も過去に矯正治療を行い、現在は保定用の透明なマウスピースをつけているが、そのマウスピースを数日使わないと歯が動いてしまう。けれども、またマウスピースをつけると綺麗な位置に歯が戻る。というような話を聞かせます。
そこで2人は、このマウスピースを応用したらワイヤーを使わないで歯が動かせるのではと思いつきました。装置も透明で目立たず、頬にあたる痛みもなく、一石二鳥です。
そこから、彼らは専門とする3Dコンピューター技術を駆使して矯正治療を行う、マウスピース矯正という新しい矯正治療方法を開発。こうして生まれたのが、インビザラインで、会社名はアラインテクノロジー。
インビザライン矯正は、全米に普及後、日本をはじめとした世界に広がっていきました。
■インビザラインの認知度と利用者数
開発国であるアメリカにおけるインビザラインの認知度は、当然のことながら世界で最も高い水準を誇っています。
2012年に行われた「目立たない歯科矯正に対する認知度の比較調査」においては、アメリカの認知度は83.0%という非常に高い結果が報告されています。
アメリカにおいてはインビザラインのCMが放送されていたため、これまでに200万人近い人がインビザラインによる矯正をしています。アメリカ人は、子供の頃に矯正をするのが当然という文化もあるので、インビザライン矯正がよく知られているのは当たり前ですね。
日本はどうでしょうか。残念ながら、日本でのインビザライン知名度はまだまだ高い方ではなく、認知度の割合は30.5%程度となっています。
日本がインビザラインを導入したのは、2006年です。このブログを読まれている皆さんは、きっとインビザラインと聞いて、マウスピースを使用した歯科矯正をイメージされたでしょうが、普段から歯科に関心がない方の中には、名前すら知らないという方も、まだまだいらっしゃるはずです。
近年は日本でもインビザラインを導入する歯科医院が増えてきましたが、しかし矯正治療と言えば第一選択肢としてまずワイヤー矯正が挙げられるのが現状です。
ワイヤー矯正は日本でかなり有名で一般的な治療法です。多くの症例に対応可能で、実績もある点が特徴でしょう。インビザラインを活用した治療のメリットについて不明な点が多い点も知名度が伸び悩んでいる要因でしょう。
ですが周りに矯正をしていることを知られたくない方が多いため、「見えない矯正治療方法」ということでインビザラインも少しずつ知名度をあげています。
■インビザラインの評価
インビザラインは、目立ちにくい、虫歯リスクを押さえることができる、といった特徴があります。
一般的な矯正治療とは違ったメリットを持っている治療法ですが、歯科医師たちはどのように評価をしているのでしょうか。
歯の動きは歯科医師にとっても予測にしか過ぎないわけです。インビザラインは専用のシステムを活用し動きをシミュレートするため、ある意味では歯科医師にとっても助かる存在でしょう。
患者様にも分かりやすく説明することができ、具体的な形で歯の動きを伝えることができます。結果的にモチベーションを高い状態で維持し続けやすくなり、成功率も高まるのではないでしょうか。
以上のように、歯科医師にとっても予見しやすいのがインビザラインですので、今後は今以上により高い評価を受けるでしょう。
■インビザラインの安全性
歯科医師も評価しているインビザラインですが、海外生まれと聞いて、安全性などに不安を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
しかしご安心ください。安全だからこそ、80ヶ国以上で治療において使用され、これまでに1,100万人以上がこれで治療してきました。
アメリカ食品医薬品局の医療機器として認証を受けていて、さらに ISOを取得している工場で作られている点も魅力です。
日本では、インビザラインを含む全部のカスタムメイドマウスピース型矯正歯科装置に対して、医薬品副作用被害救済制度が適用されない場合があります。
ですが、インビザラインのマウスピース材料は日本の認証を得ているのでその点は安心できますし、アレルギーについての安全性もしっかり確保されています。
そしてワイヤーやブラケットを歯に装着する一般的な歯科矯正治療とは違い、インビザラインは「口内炎」トラブルを抑えることができるともいわれています。ブラケットが原因の口の中の怪我の不安もなくスポーツに励めます。
以上のように、安全性はきちんと確認されています。
当院はトップクラスの「ダイヤモンドプロバイダー」
■「歯並びと咬み合わせの専門家」である当院にご相談ください
この記事では、インビザラインの知名度や安全かどうかについて紹介しました。
インビザラインに興味があったとしても、何か不安があればチャレンジしにくいですよね。この記事をご覧になって安心感を持たれたのではないでしょうか。
インビザラインは他の矯正方法に比べると新しい治療法です。目立ちにくくて、さらに取り外しが可能な点は大きな魅力です。他の矯正治療とは違った独特のメリットも多数存在しているので、矯正治療を検討している方は是非ともインビザラインについてもチェックしてみてください。
インビザラインは7つのランク設定がなされていて、当院はトップクラスの「ダイヤモンドプロバイダー」です。何か不安なことなどがありましたら、お気軽に当院へご相談ください。
当院では患者さまのさまざまな疑問や悩みにお答えしたいとの想いから、「矯正治療」に関する個別無料相談、セカンドオピニオンを実施しております。
詳しくは当院ホームページをご覧ください。
https://www.futako-ortho.com/contact/#link03
インビザラインの注意点
2022年3月4日
歯列矯正を検討したことがある人にとって、従来の矯正方法であるワイヤーとブラケットを使用しないマウスピース矯正(インビザライン)は、人前で目立たないことや、簡単に取り外して歯磨きができることなどのメリットから、近年注目を浴びている矯正方法です。
これまで歯列矯正を躊躇し、一歩踏み出す決断ができなかった多くの方々にとって、このインビザラインのメリットは注目され、選ばれるようになってきました。
しかしそんなインビザラインも、実際に矯正治療を受ける前に知っておくべきことがいくつかあります。「思ったような歯並びにならなかった」「もっとこうなって欲しかった」などと不満が残るのは避けたいですよね。
自分自身で後悔のない決断をするためにも、正しい知識と理解を大事していきましょう。
■インビザラインで起こり得るリスクやトラブル
実際にインビザライン矯正を受けて後悔している人たちは、どのような部分で不満を持ったのかを見ていきましょう。
○治療期間が想定よりも長くなった
インビザラインの治療期間は、動かしたい歯の本数やどの程度の距離を移動するのかよって変わりますが、およそ1年半〜2年ほどの期間を要します。
しかし、想定した期間内で理想的な歯並びが手に入らないケースもあることが事実です。
重度の叢生といった不正歯列などの状態を除くと、1番の原因はマウスピースの装着忘れなど、1日の生活の中で必要な装着時間をきちんと守られないことです。
また、矯正治療の期間中はメンテナンスや調整のため、数ヶ月に1回のペースにて歯科医院へ通院が必要になります。必要なタイミングでの通院やメンテナンスを怠ってしまうと、それは正しい結果が得られるまでのプロセスの中では時間のロスとなってしまいます。
そして結果的に期間内に終わらずに治療期間が伸びてしまう原因となります。
矯正治療を受けると決めた以上、医師から求められる様々な生活上の制約に対しても辛抱強く対処する忍耐力や精神的な強さがポイントになります。
決して少なくない費用や長期間の治療時間をかけるわけですから、理想的な成果が得られるための努力は是非とも継続していただきたいと思います。
○噛み合わせに違和感が生じた
インビザラインによって、施術前と比較して噛み合わせが合わなくなってしまったという事例が多くあります。
噛み合わせの不一致は、当初の治療計画のシミュレーションでは正確に反映されず、施術中の様々な要因によって予期せず起こります。
噛み合わせが合わなくなる代表的な原因は下記の3つのパターンです。
- マウスピースの装着によって奥歯が下に下がってしまう
- マウスピースの装着によって特定の歯の位置がずれてしまう
- 歯の凹凸によって特定の歯が先に当たり、奥歯が浮いて噛み合わなくなる
こうした事例はインビザラインでの治療中に見られます。
インビザライン治療では、マウスピースを1日20時間ほど装着するため、常に奥歯には圧力が加わります。そのため、奥歯が下に沈み込んでしまい、噛み合わせのバランスが悪くなりがちです。
美しい見た目の印象のみを求めると、噛み合わせが崩れてしまうことがあります。
噛み合わせが不安定になり、顎に負担がかかりすぎると、顎関節症を引き起こす可能性もあります。顎関節症になると「口が開けづらい」「口を開くときに不快音が鳴る」といった症状が起こります。
「硬い食べ物や大きい食べ物が食べられない」「顎の音によるストレス」などを抱えながらの生活になってしまいます。
別の事例ですと、矯正治療によって歯を引っ張ることで、歯茎が動くのですが、それにより歯茎が下がって、歯が長くなったように見えることもあります。
無理な力を加えすぎたり、マウスピースを適切に使わなかったりすると歯茎が下がりすぎてしまうため、治療計画に沿って適切に矯正を進めることが大事です。
○前歯が出っ歯になってしまう
患者様の前歯部分で歯列の乱れが大きい場合、事前の入念な治療計画を立てないと出っ歯になってしまうことがあります。
理想的な成果を得る上でどうしても必要であるにもかかわらず、「抜歯を行わない」「歯を削らない」という判断をするようなケースの場合、正しい歯並びにならない矯正治療を進めることとなります。結果的に前歯のガタつきだけを治すことになり、前歯が前方に出てしまう原因となります。
美しい歯列を手に入れるための処置で、逆に歯並びが悪くなってしまうことは何としても避けたいですね。
○最終的に満足のできる歯並びにならなかった
インビザライン矯正は、マウスピースを被せる矯正治療ですので、ブラケット矯正やワイヤー矯正よりも矯正力自体は弱いです。叢生が軽度であればインビザライン矯正で歯並びを改善できますが、重度の不正咬合は、ワイヤー矯正やブランケット矯正を併用する必要があります。
ワイヤー矯正やブランケット矯正と比較すると、インビザライン矯正が対応できる症例数は少なくなります。
装着時間などを守りトラブル回避
■トラブルの原因を理解する
インビザライン治療が失敗する主な原因について見ていきましょう。
○虫歯や歯周病の影響
虫歯や歯周病があると、歯形の変化につながり、その結果マウスピースが合わなくなります。歯に合わないマウスピースを装着しつづけても、矯正治療はできません。そのため、虫歯や歯周病の治療をまず最初に終えることが大事です。
また、矯正治療中に虫歯や歯周病など症状が悪化すると、矯正治療を中断しなければいけません。インビザライン治療はマウスピースを簡単に取り外しができるため、歯磨きをしっかり行ってください。
○装着時間の不足
これはインビザライン矯正における根本的な原因です。
インビザライン治療では、マウスピースの装着時間が20時間以上必要です。1日20時間以上、専用の装置を装着することで常に歯に力が加え続けられ、歯が順調に動きます。
装着する時間が不足すると、治療計画通りに歯が動かず、矯正治療に時間がかかってしまいます。基本的に食事と歯磨き以外の時間はすべて装着するようにしましょう。
○マウスピースの交換時期を守らない
インビザライン治療は、治療計画に沿って新しいマウスピースに交換することが必要です。治療が進むにつれて歯が動くため、同じマウスピースを装着しつづけても矯正が進みません。それぞれの歯を少しずつ、目標の位置へと動かしていきます。
交換時期には関しては歯科医師から指示がありますので、きちんと交換時期を守りましょう。
これを怠ってしまうと治療の期間が長引き、思うような結果が得られなくなります。
○口腔内を清潔に保てない
マウスピースを装着している状態では、唾液が歯に行き渡りません。実は唾液には口腔内の乾燥を防ぐだけではなく、細菌の増殖を防ぐ、口臭や虫歯、歯周病などのトラブル予防などの重要な役割があります。
そのため、インビザライン治療中は、通常よりも口腔トラブルになる可能性が高まります。
矯正治療の妨げになるため、できるかぎり口腔ケアを行い、口の中を清潔に保ちましょう。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
インビザラインの利便性、機能性だけではなく、デメリットもしっかりと考慮した上で後悔のないように決断しましょう。
そして治療を受ける場合は、最終的に矯正が完了するまではやり続ける強い覚悟をもって臨んでください。
インビザライン矯正の詳細は「マウスピース矯正」をご覧ください。
メール相談はこちらから
インビザラインのメリットについて
2022年2月25日
「歯列の矯正」
この言葉を聞いた時に、あなたは何を思い浮かべますか?
この質問をした時に、おそらく多くの人が、歯の表面に矯正装置をつけた人の姿を思い浮かべるのではないでしょうか?
そしてあなた自身が自分の歯並びについて何らかの悩みを抱いているのだとしたら、対面で目立つそうした矯正器具について、何らかのマイナスのイメージを持たれているかもしれません。さらにはそのことが、歯列矯正をするということに対して、一歩踏み出す勇気を持てない原因になっていることさえあるかもしれません。
しかし、歯列矯正の方法は他にもあるのです。
話す時や笑顔の時に目立つと懸念される、一般的な矯正方法は歯の表側に接着する装置(ブラケット)が金属製のもの。この方法のメリットは、あらゆる症例に対応可能で細やかな調整ができることと、器具が頑丈で施術費用も低額なこともあり、多くの方がこの方法を選択しています。
それとは別に、現在では、表側からは見えない装置や、ワイヤーを使わない透明な装置など、患者さまのご要望に応えた様々な種類の矯正装置が開発されています。
その中でも、透明のマウスピースを用いたインビザラインと呼ばれる矯正方法があるのをご存知でしょうか?
今回はそのインビザラインについてのメリットをまとめていますので、歯列矯正を考えている方はぜひ参考にしてください。
■インビザラインのメリットについて
ワイヤーやブラケットを一切使わず、マウスピース型の矯正装置(アライナー)を歯に装着することで、歯を移動させる矯正方法です。
この方法の歴史は、1997年に歯科矯正先進国であるアメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピースによる矯正治療システムです。日本に導入されたのは2006年で、全世界650万症例を超える臨床データをもとに作成される治療計画の精度は非常に高いことが特徴の矯正方法です。重度の叢生といった一部の不正歯列を除いて、ほとんどのケースに対応可能であると言えます。
また、マウスピース治療とワイヤー、ブラケットの治療を上顎、下顎に分けて適用させる方法もあり、それぞれのメリットを考慮して、最も効果が期待できる方法を取り入れることが望ましいです。
一般的なブラケットやワイヤーといった器具を用いた矯正治療と比較した場合、インビザラインには様々なメリットが存在します。
○装置が目立たない
0.5mm程度の薄く透明なポリウレタン製の装置は目立たず、装着していても相手に気づかれることはほとんどありません。
インビザラインの1番のメリットはまさにこれにつきます。
気にせず思いきり笑顔になることができるのはとても大きいのではないでしょうか?
目の前の相手と近い距離で会話をすることが多い人にとっても安心して治療を進めることができるでしょう。
見た目の美しさを損なうことなく歯並びを整えられるのは、マウスピース矯正ならではのメリットでしょう。
○簡単に取り外しが可能
治療の効果を最大限に高めるためには、長時間装着する必要があるのですが、短い時間であれば装置を外して食事を楽しんだり、人前に出たりすることが可能です。
結婚式やイベントの写真撮影などの大切なシーンでは装置を取り外すことも可能です。この点もワイヤー式の歯列矯正にはない特徴です。
また、歯の表面部分に接着剤で装置をつける必要もありませんので、取り外す際に歯のエナメル質を傷める心配もありません。
○装着時の違和感が少ない
マウスピースに使用される素材は柔らかく表面が滑らかです。そのため歯茎や粘膜を傷つけることはほとんどないでしょう。従来の矯正治療ではつきものだった口内炎に悩まされることもありません。
装置の交換後、2~3日は歯に痛みや締めつけ感が現れることがあるでしょう。ただし、ワイヤー矯正よりは痛みが軽度、そして短期間で慣れることが多いです。
ワイヤー矯正が月に1回程度の間隔でワイヤーの調整や交換を行うのに対し、マウスピースは1〜2週間という短いスパンで新しい装置に交換します。マウスピースを交換するたびに移動する歯の量を0.25mm程度に抑えてあるため、歯に無駄な力がかからないようになっており、歯が動く際に感じる痛みも極力抑えることができます。
歯にダメージを与えない程度に少しずつ段階的に歯を動かすように設計されるため負担が少ないのです。
○口腔内を衛生的に保ちやすい
装置を簡単に取り外せるということは、フロスを使って歯垢を除去したり、ブラッシングにおいて装置が死角になったりして歯垢が溜まるといったことがありません。
ワイヤー矯正では器具の部分に食べカスがつまったり、歯垢が溜まりなったりと不衛生になりがちなのがデメリットでした。
ブラケットとワイヤーの隙間を歯ブラシのみで清掃するのは難しく、装着部分は汚れが溜まってしまい虫歯になるといったケースが見られることがあります。
歯間ブラシなどの口腔ケアアイテムを患者さんに使用してもらうことが多いです。
虫歯や歯周病に関しては、矯正前にすでになってしまっているものは先に治療を済ませておくのが望ましいです。
金属アレルギーの方でも安心して矯正治療が可能。
ワイヤー矯正は一般的に金属の矯正装置を常時装着しているので、金属アレルギーの心配があります。装置は医療用プラスチック製ですので、金属アレルギーの方でも使用できます。
インビザラインには目立たないなどのメリットがある
■歯列矯正は健康面においてもメリットがある
基本的には小さいお子様から70歳以上の高齢者の方まで、幅広い年齢層での対応が可能であり、実際に高齢者の方で矯正治療を受ける方も一定以上存在します。
高齢者の方は治療を受ける段階で、これまでの治療痕が目立ったり、歯肉が下がったり腫れていたり、何らかの事情で抜歯されていたりと、患者様によってさまざまな状態が見られます。一人一人の状態に合わせて適切な治療計画を立てて、高度で安全な技術に基づく治療ができる専門医に依頼することが重要です。
若い世代の方々は、主に審美性の観点から矯正治療を考える方が多いと思います。
矯正治療の目的はそれ以外にも大事なことがあります。
それは「きちんとした噛み合わせができる状態」を構築することです。
この噛み合わせについては、健やかな生活を送れるかどうかにおいて、極めて重要な要因になります。
一つ例を挙げると、認知症と歯列の関連性です。
認知症の最前線で研究を続ける専門医の先生のお話で、「歯がない人は認知症になりやすい」という論述が存在します。
歯周病菌は歯が抜ける原因の一つとされていますが、それだけではなく、実はアルツハイマー型認知症の原因となることも今日の研究でわかっています。
歯の下には歯根膜と呼ばれる器官が存在しており、歯と骨の間に存在しています。
歯列がしっかり存在することは、すなわちしっかりと物を噛むことができ、この歯根膜に適度な刺激が加わり、血流が活性化されます。
これにより、脳への血流自体も良くなり、脳が活性化されるという仕組みです。
この一例からも、歯列は見た目の美しさや第一印象への影響力だけではない、人体の中でも非常に重要な健康要素となります。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
「歯並びにコンプレックスがあるので、矯正治療をしてみたい。でも、装置をつけているのを周りの人に見られるのは恥ずかしいし・・・」
このような患者様の声に応えられる、マウスピース型矯正装置。
施術前に歯科医師と相談して、あなたにぴったりの治療方法を見つけましょう。
インビザラインで使われるアタッチメントについて
2022年2月18日
世界で1,100万人以上に使われた実績があり、当院でも強くお勧めしておりますインビザライン®️には、より効果的に歯の矯正を行うためにマウスピースに加えてアタッチメントを用います。今日は、インビザラインで用いるアタッチメントについてお話しいたします。
■アタッチメントとは何か
インビザラインはマウスピースをどんどん交換していくことで歯が少しずつあるべき位置に動かすことができる矯正治療、というのは当院のご説明やブログ等をご覧になった方はすでにご承知でしょうか。そのマウスピースで歯をしっかり動かしていくために欠かせないのがアタッチメントになります。
インビザラインのマウスピースは、患者さまひとりひとりの治療開始時の歯の状態から、矯正の結果得られる望ましい歯並びをシミュレーションして作成します。ですが、歯の表面はツルツルとしてすべりやすく、マウスピースだけではうまく矯正力がかからないことがあります。また、マウスピースという装置は、形の特性上歯の根っこのほう(歯根)まで覆うことができませんから、どうしても歯根のほうへ力をかかりにくくなります。より効率よく力をかけるために、歯の表面にごく小さな突起物を着けます。これがアタッチメントです。ボルダリングという競技で、選手が岩壁に無数についたカラフルな突起物を足がかりに登っていますよね。あの突起物と同じ役割だと思っていただければよいと思います。また、アタッチメントによってアライナーとの密着性が高まるため、装置が外れてしまったりズレてしまったりする現象も防ぎます。
インビザラインのアタッチメントは、コンポジットレジンと呼ばれる樹脂の一種で作られています。コンポジットレジンは虫歯治療でも用いられる材料で、これに特別な接着剤を使用することでツルツルした歯の表面にもしっかり装着することができます。
歯に装着する、といってもごく小さなものですし、歯と同じ色のものを選ぶことができますので、マウスピース型矯正のメリットである矯正を目立たせない自然な見た目はもちろん維持できますし、日常生活に支障をきたすものではありません。
アタッチメントの形は四角いものから丸いものまでありますが、おおよその大きさは3㎜から5㎜程度のものが多いです。
アタッチメントはマウスピースで歯を動かすことに貢献
■アタッチメントはどんなものがあるか
インビザラインのアタッチメントには、インビザラインを設計する時にソフトウェアが自動的にマウスピースに付与する「最適アタッチメント」と、歯科医師が実際に患者さまの診察を行いながら必要に応じてマウスピースに付与する「通常アタッチメント」の2種類があります。
インビザラインのアタッチメントは、最適アタッチメントと通常アタッチメントを合わせ現在10種類ほどがあり、技術の進歩とともに種類が増えています。アタッチメントによってどんな症例に対応できるようになったかを、最適アタッチメントのいくつかを例にご紹介いたします。
最適アタッチメントとは、矯正治療の期間で歯をどのように移動させていくかと患者さまの歯冠の形態に合わせ、インビザラインシステムでアタッチメントの形状やサイズを自動的にカスタムメイドされるものです。
インビザラインは1997年に開発が開始、日本での治療は2006年から開始されましたが、アタッチメントは2009年ごろから開発が始まっています。2011年ごろから飛躍的な技術開発が進み、インビザライン矯正でできることの精度が高まってきました。
たとえば、歯の根っこの傾きを調整するルートコントロールアタッチメントというものがあります。マウスピース型矯正装置は、先ほど述べたように歯根には力がかかりにくいという性質がありますが、実際に歯並びを美しく機能的に矯正するには、正面から見た時の1本1本の歯の微妙な傾きにアプローチする必要が少なくありません。ルートコントロールアタッチメントとはルート、つまり歯の根っこを積極的に動かすアタッチメントなのです。
また、インビザラインがマウスピース型矯正装置として多くの歯科医師に高く評価されるようになった最適アタッチメントのひとつに、オープンバイトの症例向けのアタッチメントが挙げられます。
奥歯は噛んでいるのに前歯が噛み合わずに開いているものをオープンバイト(開咬・かいこう)と呼びますが、オープンバイトは前歯で食べ物を咬み切ることができなかったり、タ行やサ行の発音が適切にできなかったりすることで、発音が不明瞭で聞きとりにくくなってしまう不具合をもたらします。また、本来前歯と奥歯で分散されるべき力が奥歯に一方的にかかってしまう結果、奥歯を傷めやすくなり、奥歯を失ってしまう原因になるのです。オープンバイトの矯正は奥歯と前歯のそれぞれの動きをコントロールする必要があり、ワイヤーを用いた矯正(ブラケット矯正)でも難しいと言われています。
このオープンバイトの矯正に対応できるアタッチメントがコンピュータ技術のイノベーションにより完成したおかげで、必要に応じて、患者様の治療計画に沿ったそれぞれ特有の歯の移動にカスタマイズされたアタッチメントを提供できるようになりました。
その他、インビザラインで用いられるアタッチメントには、咬み合わせが深すぎるディープバイト(過蓋咬合)に対応するもの、個別の歯に働きかけねじれを修正することに用いるアタッチメントや、抜歯したケースにも対応できるアタッチメントなどがあります。
■アタッチメントの装着方法
インビザラインのアタッチメントは、歯科医院において次の手順で装着されられます。
- 歯の表面をお掃除する
- 歯の表面に接着の前処置をする
- 薬剤を水で流し、歯の表面を乾燥させる
- 歯の面面に接着剤を塗る
- アタッチメントにレジンを流し込んだ、型取り用のマウスピースを装着する
- 光を照射してレジンを固める
- レジンの硬化を確認したら、マウスピースを外す
- 余分な部分(バリ)を除去して完了
手順につきましては、日頃ネイルをされる方でしたら、ジェルネイルの固め方を思い起こしてくださるとよく似ていると思います。
どのアタッチメントも、患者さまひとりひとりの歯並びや矯正の進捗状況に応じて、歯科医師がアタッチメントの装着、脱着を行なっていきます。マウスピースは患者さま自身で着けたり外したりができますが、アタッチメントは患者さまの意思で外すことはできないということをご理解ください。
アタッチメントが外れてしまった場合、再装着が必要になることがほとんどです。基本的には外れてしまった後すぐに再装着しますが、アライナーがパカパカ浮いていない場合や、次回予約がもうすぐという場合には、次の来院時に再装着する場合もあります。
■「歯並びと咬み合わせの専門家」である当院にご相談ください
インビザラインのアタッチメントの機能をご説明いたしましたが、長い人生の中では、いくつになっても矯正治療を行うだけのメリットが、健康面を中心にたくさんあります。ととのった歯並びは「美しい」のはもとより、「機能的」でもあり「健康的」「衛生的」とも言えます。すこやかで明るい人生を楽しむ上でも、今一度ご自身の歯がどれだけ大事かを見つめて、矯正治療という選択肢と向き合ってみてはいかがでしょうか?
当院では患者さまのさまざまな疑問や悩みにお答えしたく、毎月5名様限定で「矯正治療」に関する個別無料相談、セカンドオピニオンを実施しております。詳しくは当院ホームページをご覧ください。