マウスピース矯正(インビザライン)の医療費控除の対象になる?要件や手続き申請方法
2023年2月24日
こんにちは。二子玉川駅前デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
近年、歯列矯正が身近なものとなり、矯正治療を希望する患者様も増えてきています。「自分のコンプレックスを治したい」「歯並びを整えたい」など、矯正治療は、さまざまなお悩みを改善できる有効な治療方法です。
しかし、歯列矯正は一般的な歯科治療と比べると、基本的に保険適用外となるため治療費は高額になってしまいます。そんな治療費を軽減するうえで多くの人が検討する方法として医療費控除があります。
この記事では医療費控除の仕組みをはじめ、どんな歯列矯正が医療費控除の対象となるのかを解説していきますよ。
■なぜ矯正治療は保険適用外?保険が適用されるケースは?
歯周病や虫歯など、一般的な歯科治療には保険が適用されますが、歯列矯正では基本的に保険は適用されません。これは自由診療とも呼ばれ、全額自己負担となるため、治療費は高額になります。では一体どんなケースであれば保険が適用されるのでしょうか?
矯正治療は「見た目を改善したい」「噛み合わせをよくしたい」など、審美的な面と機能的な面での改善を目的として行う人が多いですが、こういった場合には、適用されず、矯正治療によって病気を防いだり改善したりできると判断された以下のような場合のみ、適用されます。
- 口腔内に生まれつき先天性の異常が見られる場合
厚生労働大臣が定める61の疾患に該当し、それらを改善、あるいは防ぐために行われる矯正治療の場合は保険が適用されます。 - 顎変形症と判断される場合
顎の形もしくは大きさ、位置などが著しく異常であると判断され、顎離断などの手術が必要となる場合、手術前や手術後に行われる矯正治療には保険が適用されます。 - 前歯と小臼歯の永久歯の3歯以上の萌出不全で噛み合わせの異常が起こっている場合
上記のケースで噛み合わせに異常があり、埋伏歯開窓術が必要になる場合に限ります。これを改善するために行われる矯正治療においては保険が適用されます。
上記の条件を満たし、歯科医師が診断したものに限り、公的医療保険が適用されます。しかし、適応される条件などは細かく限定されてしまうケースもあるので、自分が矯正治療を受けたいと考えているお近くの歯科医院に相談したり、事前に調べておくのが良いでしょう。
矯正治療で病気を防ぐ・改善できると判断された場合は保険適用
■医療費控除とは
医療費控除とは、患者様、または患者様と生計をひとつにしている家族が1年間に支払った医療費が10万円を越える場合に適用される仕組みで、適用されると税金が還付、もしくは減税される制度です。年間の所得が200万円未満の場合、所得金額×5%が基準額になり、超過分に対して控除が適用される仕組みになっています。
こちらの記事は矯正治療と医療費控除について説明しておりますが、医療費控除は、もちろん矯正治療以外にかかった医療費も対象となり、ほかの医療機関で支払った医療費も合算できるようになっています。生計をひとつにする家族がいる場合は、ご家族全員の医療費を合算し、その合計額で申請できます。
医療費控除は控除の対象となる場合、納税先の税務署で確定申告を行うと、その年に収めた税金の一部が還付されるようになっています。確定申告を行うためには領収書が必要不可欠ですので、医療費がかかった際は、大事にとっておくようにしましょう。
*忘れても大丈夫。医療費控除は5年前まで遡って申請できる!
医療費控除は5年前まで遡って申請できるため、その年に申告し忘れてしまっても、医療費控除を受けることは可能です。確定申告は期限が定められているため、確定申告するのをつい忘れてしまったというケースも少なくありませんが、焦らずに領収書を整理して申告しましょう。また「医療費控除について知らなかった」という人も、大きな治療を受ける際は必ず領収書をとっておく習慣を身につけましょう。
医療費控除は税金が還付もしくは減税される制度
■矯正治療が医療費控除になるケース
上手に活用した医療費控除ですが、矯正治療すべてが医療費控除になるわけではありません。表情や口元など、お顔の審美的な美しさを目的とした矯正治療の場合は、医療費控除の対象にはならないので注意が必要です。
お子さまの成長期における、成長誘導や顎の発育誘導をはじめ、機能的な面で問題があると判断され、それらを改善するための矯正治療であれば医療費控除を受けることができます。つまり、年齢を含め矯正治療の目的が何かも重要になってくるのです。
医療費控除が適用される場合、矯正治療を行うための通院費(交通費)も控除の対象となります。小さなお子さまの矯正治療の場合、付き添われるご両親の通院費も含まれるので、領収書や診察券で通院日を確認できるようにしておきましょう。
また、医療費控除を受ける際は前提として、
- 納税者が、患者様又は患者様と生計をひとつにする者のために支払った医療費であること
- その年の1月1日から12月31日までの期間に支払った医療費であること
これら2つの要件を満たす必要があります。
歯列矯正をした場合に医療費控除を受けられるものは以下の通りです。
- 成人であれば、機能の回復を主な目的とする矯正治療。治療を開始する前に行う、診察料や検査料、抜歯の費用なども含め、矯正治療を行うためにかかった医療費すべてが対象となります。
- 矯正治療を行うために必要とした、公共交通機関の利用料や、タクシー代などの通院費。小さなお子さまや付き添いを必要とする人の場合は、付き添う人の通院費も含まれます。
- 矯正治療を行うにあたり、必要とされる医薬品の購入代金。
■医療費控除を受けるための手続き
医療費控除を受けるために用意するものは主に下記の通りです。
- 確定申告書(還付申告書)
- 源泉徴収票※給与所得者の場合
- かかった医療費を証明できる領収書
- 通帳や印鑑
給与所得者と、そうでない人とでは手続きが少々変わります。給与所得者の場合は源泉徴収票の原本と還付申告書、領収書を納税先の税務署に提出します。
給与所得者ではない人は、確定申告書(所得税)の該当する箇所に医療費控除に関する記入欄があるため、そこに必要事項を記入し、納税先の税務署に提出しましょう。領収書などの医療費を証明するものは、提出する申告書に添付、もしくは提出する際に提示する必要があります。
医療費控除を受けるために確定申告する
■まとめ
今回は歯列矯正と医療費控除についてお話してきました。矯正治療は治療後のメリットも多く、機能性、審美性共に得られる効果が大きい治療方法ですが、治療費が高額ということもあり、負担も大きくなってしまいます。
治療費を少しでも軽減するために、医療費控除を上手に活用するのがおすすめです。医療費控除についてもっと詳しく知りたいという方は納税先の税務署に問い合わせたり、または国税庁のホームページを見ると詳細を知ることができますよ。
当院の矯正治療では、マウスピース矯正で人気のインビザラインや目立たない裏側矯正、アンカースクリューを使用した矯正など、患者様の要望やお悩みに応じて数々の矯正治療をご用意しております。みなさまの歯の機能性と美しさを回復させるため、全力でサポートさせていただきます。
矯正治療をお考えの人は、ぜひ当院にお気軽にご相談くださいませ。
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矯正治療は小さい頃から実施した方がいいの?年齢別の歯列矯正歯科のメリットデメリット
2023年2月17日
こんにちは。二子玉川駅前デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
昔よりも歯列矯正が身近なものとなり、広告やSNSで見かける機会も増えてきています。「矯正治療をして歯並びを良くしたい」「コンプレックスを治したい」など、矯正治療を考え始めている人も多いのではないでしょうか。
矯正治療のお悩み相談では、しばしば年齢に関する不安や悩みを見かけます。「今からはじめても遅くないの?」「早い方が良いと聞くけど本当?」など、今回の記事ではよくある質問に関して解説していきます。併せて矯正治療の種類についても紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。
■年齢別で見る歯列矯正
○〜6歳まで
未就学児に行う矯正治療の主な目的は、口呼吸の改善や舌癖の改善がほとんどです。
口呼吸が当たり前になってしまうと、出っ歯になるリスクが高まり、舌で歯を押す癖があると、歯が前の方に倒れ、すきっ歯になってしまいます。未就学児は自分で意識して生活するのがむずかしいため、改善はもちろんですが、今後の予防も兼ねて矯正治療が行われることが多いです。
しかし、矯正治療は時間もかかり、毎日のケアも必要不可欠です。ご両親が「矯正治療をしてあげたい」と思っていても、当人にやる気がなく面倒に感じてしまうと望ましい結果を得られなくなってしまいます。ご家族のサポートも重要になるため、負担も多くなる可能性があります。そのため、あまり余裕がない場合は無理してこの時期に行うのは避け、小学生になってから開始するのがおすすめです。
○小学生
小学生の時期になると、顎の骨が成長してくる時期に入ります。そのため、矯正治療の目的は、顎の骨の成長の促進及び抑制、前歯の先端から奥歯の外側にかけての曲線(歯列弓)を拡大すること、身についてしまっている悪週間の改善などになります。
小学生で矯正治療を開始する場合は、取り外しできるもの、取り外しできないもの、どちらの矯正装置も使用します。本人の歯並びの状態を見極めて、より適していると判断したものを使用するため、同じ小学生や似ている症例でもまったく違う矯正装置を使用するケースもあります。とはいえ矯正の種類に関する要望や相談は担当医に伝えることで希望に沿ったもので治療できることもあるので、一度お話ししてみると良いでしょう。未就学児よりもある程度学習能力が身につきますが、この時期もまだご家族のサポートや管理が重要です。
小学生の矯正目的は顎骨の調整・歯列弓拡大・悪習慣改善など
○中高生
中高生で矯正治療を受ける場合、基本的には成人の矯正治療と目的は変わらず、適切な位置へ歯を移動し、歯列を整えることが最終目標となります。一般的に矯正治療ではこの時期が一番治療をはじめるのに適している時期と言われており、通院できる時期を考慮して選ぶことで、集中して治療を行えるため、高い治療効果が短期間で得られる可能性が高いとされています。
しかし、年齢としてみた場合に適していても、中高生は学校の行事や部活、受験、留学など、環境の変化もある時期です。そのため、状況が変わる影響を受けてしまう人は治療の進捗が遅れてしまうこともあります。この時期になると自己管理もある程度できるようになりますが、食べる物などの配慮においてはご家庭でのサポートは引き続き大切になります。
○成人
成人後に行う矯正治療の目的は、歯を正しい位置へ移動することになります。歯を適切な位置に動かすことで、歯列が整って噛み合わせがよくなるほか、見た目が美しくなるなど、審美的な面でもメリットがあります。
しかし、成人以降に治療を開始する場合、抜歯の有無や虫歯および歯周病の治療が必要になるケースも多いため、一般歯科との連携も必要不可欠になります。また、治療前だけではなく、矯正治療が終わった後に被せ物のやり直しが必要になったりすることもあります。一般歯科も矯正も同時に行える歯科医院であればスムーズですが、そうでない場合は、ご自身のかかりつけ歯科医と連帯をとり、情報共有をするなど、治療計画をスムーズに進めるための意識が必要です。
■矯正治療の種類
ここまで年齢別で見る矯正治療の目的や概要をご紹介しましたが、矯正治療には種類があり、特徴もそれぞれ異なります。
○ワイヤー矯正
歯1本1本にブラケットと呼ばれる器具を装着し、そこにワイヤーを通して繋ぎ力を加えることで歯を適切な位置へ動かしていく方法です。最も伝統的な方法であり、歯列矯正のイメージとして広く知れ渡っているため、多くの歯科医院で実施されているのも特徴です。
しかし、一般的にワイヤー矯正と呼ばれるものは歯の表面に装置をつけておこなう表側矯正の場合が多く、裏側矯正やハーフリンガル矯正よ呼ばれる矯正は表側矯正よりも技術や知識を要するため、実施していない歯科医院もまだ少ないのが現状です。
○マウスピース矯正インビザライン
近年SNSや広告でも見かける機会が増えたマウスピース矯正のインビザライン。アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したもので、歯を型取って取り外し可能な透明のマウスピースを制作し、2週間おきに新しいものへ取り替えながら1日20時間以上装着することで歯を適切な位置へ移動させます。
◇従来のワイヤー矯正と何が違う?
インビザラインは、「透明なので見た目が気にならない」「締め付けられるような痛みがない」「取り外しが可能なので矯正治療前とほとんど変わらない生活ができる」などのメリットがあり、これらは、ワイヤー矯正との大きな違いでもあります。これまでの矯正治療には「周りに矯正していることを気づかれる」「痛みが強い」などのデメリットがありましたが、インビザラインではそれらを気にすることなく、矯正治療をおこなえます。
◇インビラインでは自己管理が大切!
メリットも大きいインビザラインですが、取り外しが可能であるがゆえに、自己管理の徹底が重要です。マウスピースを不衛生な状態のまま装着していると虫歯や歯周病のリスクも高まり、矯正装置をつけ忘れると、治療計画がスムーズに進まなくなってしまいます。
インビザラインは取り外し可能な透明のマウスピースを使う
■まとめ
今回は年齢別で見る歯列矯正の目的や改善できることなどについてお話ししてきました。年齢や目的によって適している矯正装置が変わってくることも多いため、ご自身の年齢と照らし合わせ、どこをどのようにして改善し、最終的にどのような効果を得たいのかをしっかり把握しておくことが大切です。
近年注目されているインビザラインはワイヤー矯正と比較しても痛みが少ない、見た目が気にならない、矯正をする前の生活とほとんど変わらないなど、メリットも大きく年齢制限もないので矯正治療をお考えの方にはおすすめです。しかし徹底した自己管理が必要になるため、自信がない人は担当医に「自分にはどんな矯正方法が合うのか」などを相談してみると良いかもしれません。何歳で矯正治療を行うにしても、治療開始前にじっくり考え、慎重に判断することが大切です。
当院では、マウスピース矯正のインビザラインや見えない裏側矯正、アンカースクリューを用いた矯正など、患者様のご要望に応じてさまざまな矯正治療をご用意しています。 矯正治療の目的である「歯並びの美しさと、噛むという機能性を回復させること」を叶えるため、全力でサポートさせていただきます。
ぜひお気軽にご相談くださいませ。公式ホームページからでも受け付けております!
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インビザラインにおける保定期間(リテーナー)の重要性/保定期間はどのくらい必要なの?
2023年2月10日
こんにちは。二子玉川駅前デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
近年マウスピース矯正のインビザラインが人気を集め、希望する患者様も増加してきています。気になってはいるものの、「インビザラインは後戻りしないの?」「保定期間って何?」と、疑問点や不安もたくさんあるという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、インビザラインにおける保定期間の重要性ついて、詳しくご紹介していきますよ。
■歯列矯正における後戻りとは?
後戻りは、歯列矯正によって適切な位置へ動かし綺麗に整えた歯が、元に戻ってしまう現象
で、ワイヤー矯正やマウスピース矯正どちらを選択しても起こりうるリスクです。
インビザラインにおける後戻りの要因としては、「支持組織」「顎顔面と噛み合わせの成長」「噛み合わせ」「軟組織」の大きく4つにわけられるとされています。
- 支持組織
適切な位置へと動いた歯には、歯槽骨の吸収や添加、歯根膜、歯肉繊維の変化が起こります。支持組織と呼ばれ、これらは歯が動いた適切な位置で固定させておくためには長い時間を要します。固定が完了される前に矯正する力から解放されてしまうと、自然と前の位置に戻ろうとする力が働いてしまいます。 - 顎顔面と噛み合わせの成長
歯列矯正によって顎顔面が成長してしまった場合、成長を補うために歯列が変化し、歯並びに乱れが生じてしまうことがあります。 - 噛み合わせ
歯列矯正によって正しい噛み合わせが得られない場合、物を噛み締める顎の力が歯を正しくない位置へ移動させる力として働いてしまうことがあります。 - 軟組織
歯並びや歯の位置は、お口の中の周囲筋の力のバランスによって保たれています。インビザラインで歯の移動をした場合、これらの軟組織のバランスを変えてしまうことになるため、後戻りしてしまう要因になってしまいます。
後戻りとは適切な位置へ動かした歯が元に戻ってしまう現象
■後戻りを防ぐために重要な「保定期間」
後戻りやその要因についてご紹介しましたが、後戻りが起こってしまうと再度矯正治療をすることになったり、治療期間が延長されたりと、時間も費用も身体的負担も多くなってしまいます。この後戻りを防ぐためにも「保定期間」というものが重要になります。
矯正治療によって適切な位置へ移動させた歯を、その位置に固定し安定化させることを「保定」と言います。この保定をさぼってしまうと、せっかく時間と費用をかけて正しい位置へ動かした歯が固定されずにもとに戻ってしまいます。ですので、矯正治療期間中と同様、リテーナーを使用して歯を固定する期間は、とても重要なのです。
保定するために使う装置は、リテーナーや保定装置と呼ばれ、インビザラインには専用の「ビベラリテーナー」という保定装置があります。
「矯正治療中のような痛みが続くの?」と億劫に感じる方もいるかもしれませんが、リテーナーは、矯正装置とは異なり、装着していても痛みを感じることはほとんどありません。
○ビベラリテーナーとは
ビベラリテーナーは、クリンチェックのデータから製作される方法と、矯正治療が完了した後の歯並びに対して型取りをして製作する方法の2種類があります。上顎用と下顎用にはそれぞれ目印となる文字が印字されており、患者様の識別ナンバーも記載されていますが、どちらからつけても大丈夫です。
見た目はインビザラインと同じく透明なマウスピースタイプで、取り外しが可能です。しかし、強度は低いため、装着する際に噛む力でつけるのは避け、指先で左右均等に力が加わるように優しく装着しましょう。
- 価格:3セット数万円〜(※歯科医院により異なる)
多くの歯科医院では矯正治療費のなかにリテーナー製作費用も含まれていますが、歯科医院よっては含まれていない場合があるので、カウンセリングの際に確認しておきましょう - 併用:他の舌側線などほかの保定装置とも併用可能
ほかの用途:ホワイトニング用、歯ぎしり用のマウスピースや、フッ素塗布のカスタムトレーとしても使用可能
○保定期間はどのくらい必要?
インビザラインで矯正治療をした場合、完了後の最初の1年が特に後戻りしやすいと言われているため、最低1年間は保定期間が必要になります。平均すると、保定期間は1年〜2年間が妥当とされており、装置のセルフケアや食事をするとき以外は、リテーナーを装着しているのが望ましいと言われています。保定期間中に噛み合わせが安定して支持組織が固定されてきたら、装着の時間は徐々に減らしていくことが可能です。
○注意することは?
矯正装置とは異なり、リテーナーは薄くて強度が低いため、歯ぎしりや食いしばり、落下などの衝撃で破損してしまう可能性があります。軽く傷ついた程度であればそのまま使用していても大丈夫ですが、傷や破損が大きい場合は、再度製作することになります。また、装着していないと保定の効果が出ないため、効果は患者様の自己管理能力に委ねられてしまいます。
■リテーナーをつけ忘れたらどうなる?
矯正治療が完了すると歯並びは綺麗な状態になるため「こんなに綺麗になったのなら、もう大丈夫でしょう」とリテーナーの装着をさぼってしまう人も見られますが、保定期間が面倒だからとさぼってしまうと、せっかく整った歯列も当然後戻りしてしまいます。
治療が終了してすぐは、特に歯が安定していない状態なので注意が必要です。リテーナーを半日~1日装着しなかっただけで後戻りしてしまったという事例もあります。後戻りをして再治療をすることを考えると、リテーナーを装着するという自己管理の方が負担は少なくなります。
保定をさぼると整った歯列が後戻りする
■まとめ
今回は歯列矯正における後戻りと、インビザライン治療で重要な保定期間の重要性についてご紹介してきました。矯正装置をして歯を適切な位置に移動する治療期間だけではなく、その後の歯を適切な位置へ留めておくための保定期間もとても重要だと感じていただけたのではないでしょうか。
インビザラインはワイヤー矯正と比較しても痛みが少ない、見た目が気にならない、矯正をする前の生活とほとんど変わらないなど、メリットも大きな治療です。しかし、治療が終わっても保定期間をさぼってしまうと、歯が後戻りしてしまい効果も台無しになってしまいます。
インビザラインは特に自己管理が必要不可欠だと言われていますが、それは保定期間にも同じことです。自己管理をできる自信がないという方は、担当医の方に「自分にはどんな矯正方法が合うのか」などを相談してみると良いかもしれません。自分の歯のどの箇所をどのように改善したいのかを把握しておくことも大切ですよ。後々後悔しないためにも、治療前の慎重な判断と矯正治療中や保定期間の自己管理を徹底しましょう。
矯正治療の目的は「歯並びの美しさと、噛むという機能性を回復させること」です。当院では、マウスピース矯正のインビザラインや見えない裏側矯正、アンカースクリューを用いた矯正など、患者様のご要望に応じてさまざまな矯正治療をご用意しています。
矯正をお考えの方や歯並びについてお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
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インビザライン矯正(マウスピース矯正)で出っ歯(上顎前突)は治る?
2023年2月3日
こんにちは。二子玉川駅前デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
近年マウスピース矯正のなかでもインビザラインが注目されており、希望する患者様も多くなっています。とはいえ、「インビザラインでどこまで改善できるの?」「出っ歯は治るの?」と疑問を感じている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、出っ歯(上顎前突)をインビザラインで改善できるかどうかについて、詳しくご紹介していきます。
■インビザラインについて
マウスピース矯正のなかで世界シェアNo.1を誇るメーカーである「インビザライン」は、現在世界100カ国以上の国々で提供されています。これまでに約900万人を超える患者様が治療しており、世界的に認められている矯正方法ですよ。
ワイヤー矯正のようにワイヤーや金属製の金具を使用せずに、取り外し可能な透明のマウスピース型の装置を使用して、歯を適切な位置へ動かしていきます。取り外しができるのでお口の中を衛生的に保つことができるうえ、矯正装置は透明なので周囲に気づかれにくいという審美的な面でのメリットもあります。
インビザラインはマウスピース矯正のなかで世界シェアNo.1
○使い方は?
矯正方法はとてもシンプルです。マウスピースを1日20時間以上装着することと、1〜2週間おきに新しいマウスピースに定期的に交換していくことの2つが重要なポイントです。マウスピースを装着することで、ゆっくりと歯を移動させ、歯並びを整えていきます。
ちなみにインビザラインでは、交換するマウスピースはすべて最初にまとめて作成するため、何度も歯科医院へ通って型取りをするという面倒な手間もないので、時間がない人にもおすすめの矯正方法ですよ。年齢制限もなく、お子さまにも適応できるのも大きなポイントと言えるでしょう。
○痛みは?
ワイヤー矯正のように締め付けられるような痛みはなく、耐え難い痛みを生じることはほとんどありません。痛みを生じたとしても矯正装置を装着した直後やその後の2日〜3日間ほどで治ることがほとんどです。
○どんな人におすすめ?
- ・金属アレルギーがある人や不安な人
- ・矯正中に周囲から気づかれたくない人
- ・マウスピースの装着時間やケアなど自己管理がしっかりできる人
- ・矯正治療中の痛みに対する不安が大きな人
マウスピース矯正はメリットもたくさんある矯正方法ではありますが、計画通り進めるために自己管理を徹底することがとても重要です。
自己管理が苦手な人には向いていないと言えるでしょう。また、取り外しできるというのは大きなメリットではありますが、その分装着し忘れたり、汚れたままつけてしまっていると、計画通りに進まないだけではなく、歯周病や虫歯のリスクが高くなってしまうので注意が必要です。
■出っ歯(上顎前突)とは
上顎全体、もしくは上の歯が前に出ている状態を上顎前突(出っ歯)と言います。一般的に出っ歯と聞くと、上の前歯が前に出ている歯並びをイメージする方が多いと思いますが、単純に上の歯だけが突出しているものだけではなく、実際には下顎が通常よりも小さいために上の前歯が出ているように見えてしまうケースも多く存在します。出っ歯は骨格性が原因の場合と、歯性が原因の場合があるのです。
遺伝的な要因もありますが、出っ歯になってしまう原因としては、口呼吸や口を開けている時間が多いこと、うつぶせで寝てしまうこと、下顎の成長が弱いこと、舌癖、歯並びが影響して歯が前に出てしまうこと、などがあげられます。
■インビザラインで出っ歯は治るか
結果的に申し上げますと、インビザラインで出っ歯を治した症例は存在します。しかし、原因や出っ歯の度合いによって、抜歯の必要性、どの程度前歯が下がるのか、口元にどの程度変化が生じるか、治療期間はどの程度か、などは変わってきます。治療期間としては平均的に見ると2年ほどかかる方が多いようですが、状態によって個人差があります。
- 症例①前歯だけに問題があり、奥歯の噛み合わせには問題がないケース
前歯を後ろに下げるための隙間をつくり、改善していきます。軽度の場合はそれほど大掛かりな治療となることは少ないです。 - 症例②上顎全体が前に出ていて奥歯の噛み合わせのずれも大きいケース
インビザラインでは、約2.5mm程度の奥歯のズレならば効率よく改善することができるとされていますが、これを越えてしまうほどのズレが奥歯で生じている場合は、抜歯が必要になるケースもあります。
ここで紹介しているのはほんの一例です。歯の状態は人によってさまざまですので、症例を参考にしても必ず同じような結果になるというわけではありません。しかし、どの部分を改善したいのか、結果としてどんな口元を理想とするのかを自分で分析して担当医に伝えることはとても大切です。症例写真は必ず同じような結果になると保証するものではありませんが、歯科医院の公式ホームページやSNSなどをチェックして、自分と似た症例であれば、歯科医院を選ぶ際の判断材料にするのも良いでしょう。
症状によって難易度の差はあるものの、インビザラインでの出っ歯でも治療は可能な症例が多いとされていることが分かりましたね。
もちろん重度の出っ歯であるほど難しい治療になりますが、しっかりと治療プランを検討していけばインビザラインでも改善は可能です。しかし、噛み合わせに大きな問題があって出っ歯になっているケースは、手術が必要になる可能性もあります。何が自分に一番に合っているのか、どうすれば改善できるのかを担当医と相談しながら治療プランを組み立ていきましょう。
インビザラインで出っ歯を治した症例は存在する
■まとめ
今回はインビラインの特徴と、出っ歯はインビザラインで改善できるのかについて説明してきました。出っ歯(上顎前突)とひとことで言っても、個人差があり、口腔内の状態でも効果や期間、費用は変わってきます。
インビザラインは「痛みが少ない」「審美性の面で優れている」「矯正前の生活とほとんど変わらない生活ができる」などの大きなメリットがありますが、自分の歯のどこを改善したいのか、一番気になるのはどこなのかをしっかりと把握し、担当医に伝えて、相談しながら慎重に計画していくことが重要です。
もちろん、インビザラインを希望していても、歯並びや口腔内の状態によっては、マウスピース矯正よりもワイヤー矯正が向いているケースもあります。どちらを選択しても費用と時間を要することに変わりはありません。後々後悔しないためにも、自分の要望も伝えたうえで担当医の指示にきちんと従って、計画的に進めていきましょう。
矯正治療の大前提にある「歯並びの美しさと、噛むという機能性を回復させること」という目的を達成するために、当院では、マウスピース矯正のインビザラインや見えない裏側矯正、アンカースクリューを用いた矯正など、患者様のご要望に応じてさまざまな矯正治療をご用意しています。
矯正をお考えの方や歯並びについてお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
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