インビザラインの失敗例から学ぶ!原因と対処方法
2022年11月4日
あまり目立たずに治療ができるマウスピース矯正。そんな中でもインビザラインは特に注目されています。ですがお求めやすい価格というわけではありませんし、そして長い期間を必要とするものなので、成功させたいですよね。
そのためにもここでは、インビザライン治療における失敗の原因や具体的な例などを紹介し、どうすべきなのかという対処方法も伝授していきます。
今矯正治療をしている患者様以外にも、今後検討している方もチェックしてみてください。
■インビザラインの失敗例
インビザライン治療において、よくみられる失敗例を3つ案内します。
○噛み合わせのバランスが悪くなった
歯並びの美しさだけを希望すると、噛み合わせが崩壊することもあるでしょう。噛み合わせが悪くなる原因は様々あり、マウスピースをつけることによってその厚みの分だけ奥歯が当たる!というのも理由のひとつです。この治療は、毎日20時間以上マウスピースを装着しますので、どうしても奥歯に力が加わり、結果として奥歯が沈み込み、噛み合わせが悪化するわけです。
○顎関節症になった
噛み合わせが良くなくて顎に圧力がたくさんかかると、顎関節症になることもあるでしょう。顎関節症の症状も多岐に渡りますが、口を開けるのがきつい、口を開けようとすると音が鳴る、などが代表的な症状です。顎関節症による弊害は他にもあり、口の中や顎周辺だけでなくその他の部位に及ぶこともあります。
○歯茎が下がってしまった
矯正を行い歯が引っ張られると、歯茎も動きます。ですので、歯茎が下がり歯の長さが伸びた…と感じるかもしれません。医師の指示通りマウスピースを用いない場合や、その他、矯正治療において必要以上の大きな力がかかると様々なトラブルになることがあります。ですからきちんとした歯科選びも重要です。
■インビザラインが失敗する6つの原因
インビザライン治療が失敗する原因は主に6つあります。
○虫歯や歯周病がある
虫歯、歯周病のような疾患があると、途中で歯型が変わる可能性もあり、せっかく作ったマウスピースが適合しなくなるでしょう。そんなマウスピースで矯正をしていると逆効果になりかねませんし、時間の無駄でもあります。例えば矯正をしているうちに虫歯などが進行すると矯正治療を一旦中止し、疾患の治療に移ることもあり得ます。
インビザライン治療ならば気軽にマウスピースの取り外しが可能なので、歯磨きの際にきちんと磨いて虫歯の予防も出来ます。症状の進行を予防したり、疾患そのものを防ぐためにも歯科医院での定期検診などは必須です。
虫歯や歯周病があると、インビザラインが失敗しやすくなることは覚えておいてください。
○口腔内を清潔に保てていない
口の中の状態が悪いと、失敗する可能性も高まります。
マウスピースをしていると、どれだけ気を遣っていても乾燥予防や細菌の繁殖予防、そしてそれ以外の疾患の予防が難しくなります。唾液が正常に働かないと、意外なことに口内環境が悪くなりやすくなります。ケアをきちんと行い、口の中の状態を清潔に維持して、矯正治療を適切な形で続けられるようにしたいです。
○インビザライン治療に適さない症例である
かなり注目されているインビザライン治療ですが、全ての症例に適合していません。
そういった場合、ワイヤー治療を検討したり、場合によってはインビザラインとブラケット矯正を併用して…成功の可能性を高めましょう。
○装着時間の不足
インビザライン治療をするには、日々20時間を超えるマウスピースの装着が不可欠です。これだけの時間装着すると、期待通り歯に圧力がかかり、当初の計画のように歯が移動していきます。
もしこの時間が足りなければ、想定していたように歯が移動せず、治療に時間がかかるでしょうし、望んでいたような歯並びにならないかもしれません。食べ物を食べる際と歯磨きをする際は別ですが、それ以外は仕事中や睡眠中も含めマウスピースを装着し続けてください。
そしてチューイと呼ばれるアイテムもあり、これを10分以上きちんと噛めば血行も良化し、アライナーのフィット感もより良くなります。成功させるためには装着する時間を厳守し、またチューイを必ず噛むということも覚えておきましょう。
○マウスピースの交換時期を守らない
インビザライン治療で良い結果を出すためには、計画通りにどんどん新たなマウスピースに交換することが重要です。治療をしていくと徐々に歯が移動するので、その時その時によって適切なマウスピースが異なるのです。交換するタイミングは担当の医師が指定するため、これも厳守してください。
○自己管理の甘さ
インビザライン治療の技術力が優れていても、装着する時間など、結局は自分自身の意識に左右されます。装着忘れが増えると計画通りに進行出来ませんし、面倒でも毎日定められた時間付け続けるようにしましょう。
■インビザラインの成功の秘訣
○実績・経験・技術のある歯科医師を選ぶ
『インビザライン』は矯正に関する知識を持っている歯科医師が扱える矯正方法であって、全体的な矯正・部分矯正の両方可能です。マウスピースを外部へ注文するのでデジタルに頼る部分が大きく感じますが、実際に治療計画や治療方針を立てるのは歯科医師です。
インビザライン矯正の治療で歯科医師が判断すべきことはたくさんあり、根拠を持ってその判断ができているかが治療の成否を決めます。
インビザラインを用いた矯正ができるという資格的な安心感ではなく、この先生だったら大丈夫!と信頼できる医師を見つけることが重要でしょう。
歯科医師に訊ねたい事項は次の通りです。
- 全体的な矯正か部分矯正のどちらか
- 歯が移動するスペースの確保方法
- IPRをする理由
- 歯列拡大をする理由
- 治療完了までどのくらい期間が必要か
- マウスピース矯正をしても平気な口内環境か
- 歯列、噛み合わせなど、全ての問題を把握しているか
○装着時間をしっかり守る
インビザラインでの失敗を予防するには、患者様が装着時間を守ることも必要不可欠。
インビザラインは7日程度ごとに新たなアライナーへ交換し、少しずつ歯を動かしていく矯正です。装着時間を厳守しない際には計画した通りに歯が移動せず、治療計画がずれることも。
仕方がない理由で装着が不可能な場合は、担当医に相談するか、不足分の時間を追加してから次のアライナーに交換する必要があります。
きちんと歯が動いていないのに新しいアライナーへチェンジしますと、歯への力が強力になって強い痛みなどが襲うこともあるでしょう。
推奨されているルールは次の通りです。
- 1日20~22時間以上
- 食べ物を食べる際や歯磨き以外は装着しておく
○IPRの必要性を再度確認する
IPR(ヤスリで削る)などは、インビザライン矯正が失敗する要因になりかねません。ですので再度その矯正が必要かどうかを歯科医師に確認するのも有効な対策方法です。
IPRは歯を削りすぎて矯正完了までの期間が長くなることもあります。
IPRは健康な歯に手を加えることになるため、治療が必要なのかを再確認したいところです。一本でも多く歯を維持しておきたいという気持ちもあるでしょう。
しっかりとした治療計画を用意している歯科医師ならば、IPRなどの必要性を分かりやすく説明してくれるはず。ですが、経験などが少ない医師であれば、期待できないことも…。そういう際は、歯科を改めて選択することも考えるべきです。
○矯正中に違和感を覚えたらすぐに担当医に相談する
そして、インビザラインで成功するためにすごく大事なのが、矯正中に違和感を覚えたらすぐに担当医に相談することです。
インビザライン矯正には、矯正の途中段階で起こりうるトラブルに気づけない危険性もあります。新しいマウスピースに交換するとそれまで以上の力が歯にかかるので、違和感や痛みのもとになることも考えられます。少しでも不安な違和感を覚えた場合には、気軽に担当医に相談しましょう。
通院間隔の差は以下の通りです。
- ワイヤー矯正:月に1回の通院が必要
- インビザライン:1〜3ヶ月に1回の通院が必要
■まとめ
いかがでしたでしょうか?インビザライン矯正で成功するために、まずは気になる歯科医院で相談してみましょう。当院では無料で矯正相談を行っています。少しでも気になるという方はお気軽に当院のHPからでもお問い合わせください。