歯列矯正歯科の歴史を徹底解説!本格的に日本ではじまったのは?
2023年8月25日
こんにちは。二子玉川駅前デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、現在はさまざまな矯正治療が普及しています。近年は特に多くの方が矯正治療を受けていますが、実は歯列矯正は意外と歴史が長いことをご存知でしょうか。
日本で普及し始めたのは戦後で、現在でも技術改良が進んでいます。しかし、海外では長い歴史があり、元をたどれば1000年以上も前から矯正治療が行われています。
今回は矯正の歴史についてみていきましょう。
目次
■歯列矯正の歴史は意外と古い!本格的にはじまったのは?
■そもそも歯科矯正って?
■マウスピース矯正の歴史も知りたい
■インビザラインが日本ではじまったのはいつ?
■日本における歯列矯正の普及について
■歯列矯正はコンプレックスを解決するために有用な手段
■まとめ
■歯列矯正の歴史は意外と古い!本格的にはじまったのは?
歯並びの重要性が認識されるにつれ、日本では矯正治療を受ける方が増えているように思えます。しかし、海外では欧米圏を中心に古くから治療が行われています。
歯が動くことは、古代ギリシャ時代から知られていたそうです。古代ギリシャ時代は紀元前ですので、歯列矯正のルーツは少なくとも2000年以上前ということになります。日本は弥生時代の頃ですので、想像がつかない方も少なくないでしょう。
一方、歯並びや噛み合わせについて言及したのは古代ギリシャ時代の人々ですが、現代に続く矯正治療が始まったのは18世紀頃です。当時フランスの歯科医師だったピエール・フォシャールが有名な書籍を執筆し、ワイヤーを使用した矯正治療が誕生しました。ワイヤー矯正は現代でも広く普及していますが、実は300年近い歴史があります。
ピエール・フォシャールが本を執筆して以降、さまざまな矯正装置や治療方法が開発されました。その中で、現在の矯正治療に大きな影響を及ぼしたのがベッグ法とエッジワイズ法です。
ベッグ法はオーストラリアで生まれた矯正治療の方法です。歯に弱い力をかけることで、少しずつ歯を矯正することを前提にしています。エッジワイズ法は、20世紀初頭に生まれた矯正治療の方法です。ベッグ法とは違い、強い力をかけることで歯並びを矯正します。
エッジワイズ法は、これまでに数多くの技術改良が行われ、日本における矯正治療の礎になっています。一方、弱い力で歯を動かすベッグ法の考えは、少しずつ歯を動かすマウスピース矯正に受け継がれています。
■そもそも歯科矯正って?

歯列矯正をしている口元
歯列矯正は、歯に力を加えることで移動させ、歯並びや噛み合わせを改善する治療をいいます。噛み合わせが悪いと食べ物を十分に咀嚼できず、消化に影響するおそれがあります。また、歯並びの悪さは発音・滑舌に悪影響を及ぼすほか、顔の輪郭を変えるなど審美面にも影響を与えます。歯列矯正は歯並びを整え、こうした美容・健康への影響を改善することを目的としています。
歯列矯正の方法は、大きく分けてワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。最近はマウスピース矯正が注目されています。
ワイヤー矯正は、ブラケットという装置にワイヤーを組み合わせ、歯を固定することで歯並びを改善する治療方法です。歯の表面に装置を取り付ける表側矯正と、舌側に取り付ける裏側矯正があります。表側矯正は治療費が安価な反面、装置が目立ってしまう欠点を抱えています。一方の裏側矯正は、装置が目立たず審美面に優れるものの、治療費は高額になる傾向があります。
マウスピース矯正は、樹脂製の装置(マウスピース)を利用して歯並びを矯正する治療方法です。治療費が安価なうえ、装置が目立たないので審美面に優れています。しかし、ワイヤー矯正と比較して治療期間が長めです。ただ、痛みや違和感が少なく、幅広い症例に対応できます。
■マウスピース矯正の歴史も知りたい
矯正治療は大別してワイヤー矯正とマウスピース矯正がありますが、マウスピース矯正の歴史についても触れたいと思います。
長い歴史を持つ矯正治療ですが、マウスピース矯正が始まったのはここ数十年のことです。始まりは1980年代~1990年代頃で、透明な樹脂を利用したマウスピース型の矯正装置が開発されました。それまではワイヤー矯正が一般的でしたが、マウスピース矯正が誕生したことで、より多くの治療ニーズに対応できるようになったのです。
1990年代に装置が誕生して以降、マウスピース矯正は急速に普及していきました。2000年代に入ると、多くの歯科医院がマウスピース矯正に対応し、現在ではリスクの少ない矯正治療手段として一般化しています。
また、1990年代後半から現在まで、さまざまなマウスピース矯正装置が開発され、多くの方に利用されています。日本で特に有名なのはインビザラインですが、マウスピースによる矯正治療の普及に貢献したといっても過言ではありません。
■インビザラインが日本ではじまったのはいつ?

インビザラインをもっている手元
世界的に圧倒的なシェアを占めているインビザラインですが、1997年にアメリカのアラインテクノロジー社が開発しました。アメリカでは1999年から提供されていたものの、日本では7年ほど遅れ、2006年より本格的な提供が始まりました。
インビザラインは着実に技術改良が進められ、ワイヤー矯正とほぼ同程度のクオリティの矯正治療ができるようになりました。その結果、現在では多くの歯科医院がインビザラインを採用し、矯正治療で利用しています。
■日本における歯列矯正の普及について
さまざまな矯正治療の方法が確立されている日本ですが、矯正治療は海外に比べて普及しているとは言えません。歯並びに対する意識は非常に高いものの、実際に治療を受ける方は限られているのです。
欧米では矯正治療が普及しており、子どもの頃から歯並びを矯正するケースも珍しくありません。予防矯正という考え方がありますので、子どものうちから歯並びを改善しよう、と考えている親御さんが多いことがうかがえます。
一方、日本は歯列矯正に興味がある方、関心を持っている方の割合はかなり多いとされています。しかし、治療費や装置の見た目などが気になるなどの理由から、治療に踏み切れない方がほとんどです。子ども向け矯正はもちろん、成人矯正を受ける方もまだまだ少ないのが実情です。
■歯列矯正はコンプレックスを解決するために有用な手段
しかし、歯並びにコンプレックスを抱いているなら、歯列矯正を前向きに検討するべきでしょう。歯列矯正は、歯並びを正常な状態へと導き、審美面や咀嚼・発音などを改善することが可能な手段です。コンプレックスを解消するためにも、有用な手段といえるでしょう。もし治療を受けるか迷っている方は、一度カウンセリングを受けてみるのもおすすめです。
費用が気になる方も多いと思いますが、一度歯並びを矯正すれば、半永久的にそのままの状態を保つことが可能です。そう考えると、治療を受ける価値はあると思います。治療費は矯正方法によって異なるものの、インビザラインなどのマウスピース矯正なら44~99万円前後で治療可能です。また、デンタルローンなど分割払いを利用すれば、月々の負担を抑えられます。
装置が目立つのが嫌という方も多いと思いますが、治療方法を選べば、装置が目立たずに済みます。例えば、裏側矯正は装置を歯の裏に装着するため、装置が目立つことはありません。インビザラインなどのマウスピース矯正も同様で、目立たない矯正治療が可能です。
■まとめ
歯列矯正は非常に歴史が長く、歯が動かせることについては紀元前から知られていました。現代に続く矯正治療の礎が築かれたのは18世紀に入ってからですが、それでも数百年の歴史があります。
日本でも徐々に矯正治療が普及していますが、海外に比べるとまだまだです。ただ、歯並びが悪いと発音が悪くなったり、顔の輪郭が変わったりと、さまざまな悪影響が及びます。もしコンプレックスがある方は、歯列矯正を検討してみてはいかがでしょうか。当院でもカウンセリングを実施しているので、お気軽にご相談ください。