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インビザライン治療にも用いられる顎間ゴムとは?効果や種類

2022年2月4日

マウスピース矯正とは、透明に近いマウスピース型の矯正装置(アライナー)を歯に装着して、歯並びをきれいにする治療方法です。一人一人の歯に合わせて作製したアライナーを装着し、治療の段階に合わせて新しいアライナーに交換しながら徐々に歯を動かして、歯列を矯正します。インビザラインはマウスピース型矯正装置の一つで、目立ちにくい審美的矯正装置として注目を集めており、近年多くの歯科医院で矯正治療の選択肢の一つとなっています。
インビザラインで矯正治療を行う際、「顎間ゴム」というツールを補助的に用いる場合があります。今回は、この「顎間ゴム」の働きや特徴について解説します。

目次

■「顎間ゴム」とは
■顎間ゴムの特徴
■インビザライン治療での顎間ゴムの使用目的
■顎間ゴムの種類
■まとめ

■「顎間ゴム」とは


矯正歯科治療のためには、歯を動かしたり、成長を誘導したりするための矯正装置が発する外的な力が必要になってきます。これを「矯正力」と呼んでいます。矯正力にはさまざまな種類のものがありますが、歯を移動させるために器械を利用して発生させる力を「器械的な矯正力」といいます。これらの矯正力を獲得するために、矯正歯科治療ではさまざまな材料を用いています。
器械的矯正力を発揮する矯正装置は、可撤式と固定式に、そこから顎内固定か顎外固定か顎間固定の型式により細分化されています。
可撤式矯正装置とは、患者さん自身が着脱できる矯正装置のことです。例えば、マウスピース型矯正装置や保定装置といった床矯正装置などがこれに属します。固定式矯正装置とは、歯科医師は取り外すことができますが、患者さん自身では着脱できない矯正装置です。
矯正力を歯あるいは顎骨に作用させる場合、力の反作用に耐える抵抗源を固定(固定源)といいます。顎内固定装置とは、移動する歯と固定源を同じ歯列、同じ顎内に求める矯正装置です。例えば、マルチブラケット装置(ワイヤー矯正)などがあります。顎間固定装置は、移動する歯や顎に対して、対顎の歯や顎が固定源になっている矯正装置です。顎間ゴムは顎間固定装置の一つです。

 

顎間ゴムは歯や顎の位置を誘導する

顎間ゴムは歯や顎の位置を誘導する

 

■顎間ゴムの特徴


顎間ゴム(エラスティック)は、上顎に装着した矯正装置と下顎に装着した矯正装置の間にかけ、歯や顎の位置を誘導する輪ゴムです。上下顎の間にかける顎間ゴムが発生する矯正力は、歯を近遠心方向に移動するだけでなく、歯を挺出させます。(挺出:歯軸に沿って骨の中から歯を引き出すような動きのこと)
顎間ゴムは、マウスピース矯正だけに用いるものではなく、マルチブラケット装置などによる矯正治療でも頻繁に用います。マウスピース矯正で顎間ゴムを使用する場合には、マウスピース型矯正装置にゴムをかけるためのフックを加工したり、歯の表面に突起を付与したりします。

 

■インビザライン治療での顎間ゴムの使用目的


顎間ゴムは、かみ合わせを治療する際、補助的に用います。顎間ゴムは、矯正歯科治療を行っている間ずっと使用するものではなく、ある程度歯並びが整ってから、かみ合わせの調整を行う際に用いることが多いです。もちろん見た目など審美面の改善も大切ですが、正しいかみ合わせを作っていくことは矯正歯科治療にとって非常に重要です。そのためにも、顎間ゴムを正しく使用していただくことは大切になってきます。
また、患者さんによっては顎間ゴムの使用が必要ない場合もありますし、使用する顎間ゴムの種類や使用する期間などは、患者さんの口腔内の状況を考慮したうえでの歯科医師の判断となります。
顎間ゴムは、基本的に長い時間使用することで高い効果が得られます。マウスピース矯正装置と同じように、食事とブラッシング時以外は付けておくのが望ましい装置です。しかし、顎間ゴムは上下顎の間にゴムをかけるため、しゃべることを職業にしている人の場合などは、長時間の使用や継続が難しいということもあるかと思います。そのような場合も、自己判断で勝手に使用を中止せず、必ず歯科医師に相談してください。口腔内の状況によっては、就寝中の使用など、実情に沿った使用方法の提案ができる可能性もあります。
顎間ゴムは、患者さん自身の自己管理が必要です。毎日の顎間ゴムの交換や食事、ブラッシングの際には、患者さん自身が取り外しするのが一般的な使用方法です。特に臼歯にゴムをかける場合など、慣れないうちは取り外しが難しいかもしれませんが、鏡を見ながら専用の器具を使用して、取り外しを行っていただきます。顎間ゴムの使用開始時には、歯科医院でも練習を行いますので、分からないことや不安なことがある場合は、スタッフに質問してください。

 

■顎間ゴムの種類


顎間ゴムは用途により数種類あり、ゴムの厚さや直径のサイズが異なります。顎間ゴムには以下のような種類があります。

○Ⅱ級ゴム

下顎の臼歯部から上顎の前歯部あるいは犬歯部に向かってかける顎間ゴムであり、上顎前歯の舌側移動、上顎犬歯・臼歯の遠心移動、あるいは下顎臼歯の近心移動などに用います。
具体例を挙げると、出っ歯の治療ではⅡ級ゴムを用います。先ほど説明したように、上顎の前歯から下顎の臼歯に向かって引き伸ばして使います。ゴムは縮もうとするため、前歯を後ろに引っ込めるときの補助的な力として作用します。

 

○Ⅲ級ゴム

上顎の臼歯部から下顎の前歯部あるいは犬歯に向かってかける顎間ゴムであり、下顎前歯の舌側移動、下顎犬歯・臼歯の遠心移動、あるいは上顎臼歯の近心移動などに用います。Ⅲ級ゴムは、受け口の治療の際に用います。ゴムのかけ方は、Ⅱ級ゴムと逆になります。このようにゴムをかけると、上顎の臼歯を固定源にして、下顎の前歯を後退させるときの補助的な力が働きます。

 

○垂直ゴム

上下顎間にほぼ垂直にかける顎間ゴムであり、開咬の治療などに用います。開咬とは、噛み合わせても上下の歯の接触が少なく、スペースができている状態です。

 

○交叉ゴム

一方の唇側から対顎の舌側に向かってかける顎間ゴムであり、交叉咬合や鋏(はさみ)状咬合の治療などに用います。交叉咬合は、上下の歯の関係が正常とは逆になっている状態で、前歯部以外にみられる場合をいいます。逆に鋏状咬合は、下の歯が上の歯の内側に入っているかみ合わせをいいます。
また、前歯部において上下顎間の唇側に斜めにかける顎間ゴムのことも交叉ゴムとよぶことがあります。

 

○その他

このほかにも顎間ゴムを三角形にかけた場合には三角ゴム、四角形にかけた場合には四角ゴムとよぶことがあります。

 

■まとめ


インビザラインによる矯正治療を行う際に、患者さんの歯並びや噛み合わせの状態によっては、「顎間ゴム」という矯正装置を補助的に使用する場合があります。「顎間ゴム」とは、上顎の矯正装置と下顎の矯正装置の間にかけ、歯や顎の位置を誘導する輪ゴムです。一般的には、歯並びがある程度整った、治療の中期から後期にかけてから、かみ合わせの調整のために使用をスタートするケースが多いです。顎間ゴムにはさまざまな種類がありますが、使用するゴムやかける場所などは、患者さんごとに異なります。顎間ゴムの特徴として、ゴムかけは患者さん自身に行っていただきます。慣れるまでは、日常生活にこの習慣を組み込むことが大変かと思いますが、歯科医師の指示を守っていただくことが良好な治療結果を得るためには重要です。
インビザライン治療を行う場合にも、顎間ゴムを補助的に使用するということを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?面倒なゴムかけですが、あらかじめ顎間ゴムの働きや効果を知っておくと、重要性も理解しやすいかと思います。インビザライン治療について興味がある、もっと知りたいという方は、ぜひ歯科医院にご相談ください。

マウスピース矯正専門の当院がおすすめする「インビザライン」の治療の流れ

2022年1月28日

当院のブログをご覧いただいているみなさまは、さまざまな歯列矯正の方法をお調べになり、マウスピース型矯正に魅力を感じていらっしゃるかたが多いことと思います。マウスピース型は従来のワイヤーを用いた矯正方法にくらべ、「取り外しできる」「目立ちにくい」「金属アレルギーでも大丈夫」といったメリットがありますが、「歯並びや歯の状態によって使えない」といったデメリットがあるというお話があると言われています。
今日は、マウスピース型矯正を専門とする当院がおすすめしております矯正装置ブランドの「インビザライン®︎」について、おすすめの理由や治療手順をお伝えしたいと思います。

目次

■当院でおすすめする「インビザライン®︎」
■インビザラインを用いた歯列矯正治療の手順
■ご相談はインビザライン・ダイヤモンドプロバイダーの当院へ

■当院でおすすめする「インビザライン®︎」


マウスピース型の矯正装置はいろいろなタイプがありますが、当院ではインビザラインをおすすめしています。
インビザラインは、マウスピース型矯正装置のパイオニア企業である米国アライン・テクノロジー社が開発した、従来のワイヤー矯正とはまったく異なる、透明なマウスピース型の矯正装置です。マウスピースは目立ちにくくて、見た目をあまり気にする必要なく矯正治療を進めることができます。
インビザラインは、1997年から独自技術の研究と改良を続け、いまでは世界で1,100万人以上、日本国内では2,000軒以上の歯科医院で治療方法として取り入れられており(※)、お口の中のトラブルを起こしにくいのが特長です。(※2021年9月時点の「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計)

歯並び全体の矯正はもちろん、部分的な矯正や矯正後に後戻りしてしまった歯の再矯正など、さまざまなケースに対応できるのがインビザラインの強みです。
ですが、マウスピース型矯正装置が一般的に言われるように、インビザラインが苦手とする歯並びもあります。
なかでも抜歯が必要な患者様の治療は難易度が高いとされており、他の歯医者さんでマウスピースは使えない、と言われたご経験のあるかたもいらっしゃるでしょうか。
当院では、抜歯が必要なケースでも対応できる実績があります。
歯並びによってはワイヤー矯正と併用することで対応できることもあります。ひとりひとり異なるお口の中のコンディションを詳しく把握したうえで、最適な矯正方法をご提案いたしますので、「自分にはマウスピース矯正は無理」などとあきらめてしまわずに、ぜひ一度当院の無料カウンセリングをご利用ください。

 

■インビザラインを用いた歯列矯正治療の手順


インビザラインは、患者さまひとりひとりの歯並びの状態に合わせてマウスピースを作ります。インビザラインを使った矯正治療のステップは、おおむね次のとおりです。

○カウンセリング

まずは、さまざまな治療方法の中から患者さまにもっともフィットする治療方法を検討するために、診察させていただき、患者さまのニーズをお伺いするカウンセリングからスタートします。カウンセリングの時には、独自のシミュレーションツールを用いて、ご自身の歯並びのビフォーアフターの変化をご覧いただけます。
気になることはなんでも、この段階でお聞きください。

 

○精密検査

インビザラインでの治療を始めることが決まりましたら、いよいよ治療の準備に入ります。まずは、精密検査で口腔内の検査と、レントゲン撮影、顔や口の中の写真撮影を行ないます。また、型取りが一切不要です。
3Dスキャナーの先端を口に入れるだけで、スピーディーに歯型を採取できます。

 

○治療開始

患者さまひとりひとりにあわせたマウスピースが完成すると、いよいよ治療開始です。初回は、マウスピースを実際につけてみて、歯にフィットしているかを確認します。この時に、マウスピースの扱い方や注意点などもご案内します。マウスピース型矯正装置は、決められた時間しっかりつけることと、洗浄などの日々のメンテナンスなど患者様自身での自己管理が非常に重要です。

 

○定期診察を受ける

指定された装着時間を守って、治療の段階に応じて新しいマウスピースにつけ替えていきます。定期診療の都度、口腔内の状態も確認し、治療の進捗を管理していきます。
一般的なマウスピース型のシステムの場合、約2~3週間のペースで来院いただき、歯型を取って新たなマウスピースの型を作らなければなりません。しかし、インビザラインの場合は、3次元画像化技術とCAD/CAM技術により、各ステージのマウスピースをまとめて作製しお渡しすることができ、来院回数は6~8週間に1回のペースまで減らすことができるのが大きなメリットといえます。

 

○治療終了後はリテーナー(保定)を

矯正治療で歯を移動させ、のぞましい歯並びになったら治療終了となりますが、治療した歯並びを正しい位置を長期間にわたって保持しなければなりません。なぜならば、歯並びというものは、歯やあごの骨、筋肉、舌や歯周組織などさまざまな器官の微妙なバランスから成り立っています。いちど治した歯並びが、運動不足や姿勢の悪さ、ストレスといったさまざまな要因で変わってきてしまうことが指摘されています。いったん正しい位置に動かした歯や歯周組織が安定するまでの間、その位置を維持管理することを保定と呼び、そのために用いる装置を保定装置(リテイナー)と呼びます。
保定装置を装着する期間は、原則として、歯を動かした期間と同じくらいかかると言われています。とくに、矯正歯科治療を終えてから3〜6か月のうちは、歯が非常にもとの位置に後戻りしてしまいやすい不安定な状態です。保定をおろそかにしてしまったために、矯正が後戻りしてしまった残念なケースもご相談いただきます。治療の効果を長続きさせるためにももうひとがんばりが求められる、たいせつな時期です。

 

インビザライン治療はカウンセリングから

インビザライン治療はカウンセリングから

 

■ご相談はインビザライン・ダイヤモンドプロバイダーの当院へ


当院はインビザライン矯正のエキスパートである認定医が在籍し、年間の治療数も豊富な「ダイヤモンドプロバイダー」です。
マウスピース矯正を専門とする当院では、矯正治療に関しての知識や経験が豊富な当院ドクターが、インビザラインをはじめとしたさまざまな治療法で、患者さまの歯並びのお悩みを解決します。また、治療に先立ってメール相談や対面のカウンセリング、診断までを無料で行い、さまざまな観点から想定される治療内容について専門家としての視点でご説明いたします。当院では口内環境、ライフスタイル、予算などに応じて複数の選択肢をご提案するようにしていますし、決してひとつの治療法を押し付けるようなことはいたしません。
歯並びや咬み合わせにお悩みのかたは、ぜひ一度当院の無料個別相談へお申し込みください。

世界シェアNo.1のインビザラインは適応症例の幅が広いのが特長のひとつです。
とはいえ、そのインビザラインでも対応が難しいケースがあり、歯科医院によっては同じインビザラインでもできることとできないことが起こり得ます。
しかし、矯正を専門とし、かつインビザラインでの治療実績の豊富な当院は、他の歯科医院で断られてしまったケースでも対応できることがあります。どうぞお気軽にご相談ください。

また、当院ホームページでは、インビザラインについて、さまざまな視点からより詳しいご説明を差し上げています。ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ併せてお読みいただけると幸いです。

 

インビザラインの詳細は「インビザライン矯正」をご覧ください。

インビザライン矯正(マウスピース矯正)で後悔しないための注意点

2022年1月21日

マウスピース矯正(インビザライン)は、透明に近いマウスピース型の矯正装置(アライナー)を装着して歯並びをきれいにする治療方法です。インビザラインは、患者さんの歯に合わせてカスタムメイドしたマウスピースを用いて少しずつ歯を動かすため、ワイヤー矯正よりも痛みが少ないといわれています。また、必要なときには装置を取り外すこともでき、矯正治療中でも普段と変わらずに食事ができます。他に、定期的ときき通院もワイヤー矯正より少なくすることが可能など、多くのメリットがあり、注目されている治療方法です。
しかし、インビザラインをインターネットで検索すると、関連キーワードで「後悔」や「失敗」といったワードも多く検索されています。インビザラインは、従来のワイヤー矯正などの治療法と比べると、比較的新しい治療法なので、不安を感じるという人も多いのではないでしょうか?
今回は、患者さんが後悔しないためにも知っておきたい、インビザラインの注意点について解説します。

目次

■インビザラインによる矯正歯科治療において患者さんができること
■信頼のおける歯科医院を選ぶこと
■きちんと通院してもらうこと
■歯科医師の指示を守ること
■日常の口腔清掃を正しく行うこと
■治療後の保定は必ず行うこと
■まとめ

■インビザラインによる矯正歯科治療において患者さんができること


矯正歯科治療で治療結果が思わしくないということになる原因としては、歯科医師側に原因があるケースと患者さん側に原因があるケースが考あります。特にインビザラインでは、マウスピースの装着などを患者さん自身に自己管理で行っていただくため、矯正歯科治療の中でも特に、患者さんに治療の主体がある治療方法です。インビザラインで良好な治療結果を得るために、ここでは患者さんができることや理解しておいてもらいたいことを紹介します。

 

インビザラインは患者さんに治療の主体がある

インビザラインは患者さんに治療の主体がある

 

■信頼のおける歯科医院を選ぶこと


治療を始める前には、まず治療を受ける歯科医院を選ばなければなりません。先ほど述べたように、インビザラインがうまくいかない原因の一つは、歯科医師側に原因のある場合です。具体的には、不適切な治療計画や適応症例の見誤りなどがあります。適切な治療計画を立てることができ、もしトラブルが起こったときにも適切な対応ができるためには、やはり多くの治療経験も必要となります。インビザラインの治療経験豊富な歯科医師の治療を受けることが大切です。
また、インビザラインは他のマウスピース型矯正装置と比べて適応範囲は広がっていますが、すべての症例に対応できる治療方法ではありません。症例によってはインビザラインとマルチブラケット装置(ワイヤー矯正)の併用が必要な症例や、インビザラインではなく他の治療方法が適切な症例もあります。このようなデメリットも知っておかないと、のちに後悔することにもつながってしまいます。インビザライン以外の治療の選択肢も提示できる歯科医師を選ぶことで、より患者さんの希望に添えるような治療が選択できます。矯正相談を無料で行っている歯科医院も多くありますので、そのような機会を利用して信頼できる歯科医師を見つけることも一つでしょう。

 

■きちんと通院してもらうこと


すべての歯科矯正治療に言えることですが、治療中は決められた間隔で通院していただくことが大切です。インビザラインでは約6~8週ごとに通院し、歯科医師の診察を受けて治療経過を確認します。診察では、アライナーの適合性や装着状況、歯並びの状態、口腔内の清掃状態などを確認します。
また、インビザラインは従来の矯正治療と比べて、通院間隔があく場合が多いです。忙しい人には通いやすいといったメリットではありますが、もしその間に起こったトラブルを長期間放置してしまうと、治療期間が延長したり、治療結果が思わしくないということにつながったりします。何かトラブルがあったときにはすぐに歯科医師に相談し、対応してもらうことも大切です。

 

■歯科医師の指示を守ること


患者さんは、毎日アライナーを装着していただき、1~2週間ごとに新しいアライナーに交換します。また、アライナーは一日に装着する時間が決まっています。基本的には、食事中や歯磨き時以外は装着するのが望ましい装置です。患者さんによっては、ゴムをかける必要があり、その場合はゴムをきちんとかけなければなりません。
インビザラインは、基本的に最初の型取りですべてのアライナーを作製します。これらのアライナーは、上記のようなルールをきちんと守っていただくことを前提として作製しています。そのため、アライナーの装着時間や交換のタイミングなどの指示が守らない場合には、治療期間が延長したり、治療結果が思わしくないということになったりします。インビザラインは、患者さんの自己管理が非常に重要な治療方法です。

 

■日常の口腔清掃を正しく行うこと


矯正歯科治療は、矯正装置の使用により、プラーク(歯垢)の沈着や不潔域の増加および自浄作用の低下を招きやすく、虫歯や歯周疾患の誘因の一つとなりえます。インビザラインは取り外しが可能な装置のため、他の矯正装置と比較すると口腔清掃しやすいですが、インビザラインでも注意は必要です。インビザライン治療中は、不正咬合の改善処置のみでなく、継続的な口腔衛生管理が大切になってきます。口腔衛生管理は、患者さんが毎日行う清掃(セルフケア)と医療従事者が診療室で各種器具を用いて行う清掃(プロフェッショナルケア)に分けることができます。

 

○セルフケア

初めての装置装着時には、磨き癖の修正や食後の歯磨きの習慣化、歯磨き剤の選択や使用量の指導、歯ブラシの大きさや形の選択といったブラッシング指導を受けます。また、インビザラインは装置の取り外しが可能なため、補助的清掃手段としてフロッシングなども問題なく行えます。これらも使用することで、より清掃効果が高まります。
また、治療中の定期診察の中で、口腔内の清掃状況も確認します。もし問題があれば、ブラッシング方法を確認してもらい、再度ブラッシング指導を受けます。もし、治療中に虫歯になってしまうと、治療の中断や治療期間の延長を招くことにもなります。
インビザラインの場合は、口腔内の清掃だけでなく装置の清掃も習慣化しなければなりません。アライナーについては、流水下で歯ブラシを用い、浸漬清掃剤の使用が勧められる場合はそれらを用いて清掃してください。
アライナーは食事や歯磨き時以外はずっと装着するもので、水を飲むくらいであれば装着したままでもよいですが、それ以外のものを飲食した後は必ず清掃が必要になります。間食が多いなど、人によっては、食生活や生活習慣の改善が必要となってくる場合もあります。

 

○プロフェッショナルケア

セルフケアでは除去できないプラークや歯石、歯面の着色などは、定期的にプロフェッショナルケアで清掃・除去し、ブラッシング方法について指導を受けることによって、口腔内の環境を良好に保つことができます。矯正歯科治療中は、定期的にプロフェッショナルケアを受けることをお勧めします。

 

■治療後の保定は必ず行うこと


歯を移動させたら、今度はその動きを止め、正しい位置を長期間にわたって保持することが大切です。正しい位置に移動した歯の歯周組織が安定するまで維持や管理することを保定といいます。また、そのために用いる装置を保定装置(リテイナー)といいます。
装着すべき期間としては、歯を動かした期間と同じだけ使用するのが原則です。特に、矯正歯科治療を終えてから3~6か月間は、歯が非常に後戻りしやすい状態ですので、歯を磨くとき以外は保定装置を装着するのが望ましいでしょう。

○後戻り

矯正治療が終了して一番心配なのは、後戻りあるいは再発です。歯は矯正装置を外した途端に治療をする前の状態に戻ろうとします。後戻りの原因はいくつかありますが、その一つとして保定装置に対する患者さんの協力が得られなかった場合です。ある程度の後戻りは、覚悟が必要な部分はあるのですが、適切に保定装置を使用することで後戻りを防いでいけます。

 

まとめ


インビザラインは比較的新しい治療方法であるため、興味はあるけど治療に対して不安に思っているという人も多いかと思います。不安なく治療を進めるためには、まず信頼関係を築ける歯科医師のもとで治療を受けることです。治療中は、歯科医師の指示を守り、決められた間隔で通院することが大切です。また、治療中は虫歯や歯周病になりやすいので、普段以上に日常の口腔清掃に注意が必要です。治療終了後は、歯科医師の指示通りに保定装置を使用することで、後戻りを防いでいきます。これらを注意することで、患者さん側の責任による治療の失敗を減らすことができ、後悔のないインビザライン治療につながります。

インビザライン(マウスピース矯正)の年齢制限?高齢者(シニア)、40代、50代以降は?

2022年1月14日

もしもあなたがご自身の歯並びにお悩みを抱えているならば、歯列矯正の一つの方法として注目を集めているマウスピース矯正(インビザライン)について、いろいろと調べて検討されたことがあるのではないでしょうか?

目次

■マウスピース矯正の様々なメリット
■マウスピース矯正の対象について
■歯列矯正のメリット
■まとめ

■マウスピース矯正のさまざまなメリットについて


一般的なブラケットやワイヤーといった器具を用いた矯正治療と比較した場合、マウスピース矯正には様々なメリットが存在します。

○装置が目立たない

透明なポリウレタン製の装置は目立たず、装着していても相手に気づかれることはほとんどありません。
気にせず思いっきり笑顔を出すことができるのはとても大きいのではないでしょうか?
目の前の相手と近い距離で会話することが多い人にとっても安心して治療を進めることができます。
見た目の美しさを台無しにすることなく歯並びを良くできるのは、マウスピース矯正ならではの特徴です。

 

○簡単に取り外しが可能

治療の効果を最大限に高めるには、長時間装着する必要がありますが、短い時間であれば装置を外して食事を楽しんだり、人前に出たりすることが可能です。
結婚式のようなシーンでは装置を取り外すことも可能です。この点もワイヤー式の歯列矯正にはない特徴です。

 

○装着時の違和感が少ない

マウスピースに用いられる素材は柔らかく表面が滑らかです。そのため歯茎や粘膜を傷つけることはほとんどありません。
装置を交換した後、2~3日は歯に痛みや締めつけ感が現れることがあります。ワイヤー矯正よりは痛みが軽く、少しで慣れることが多いです。
ワイヤー矯正が月に1回程度の間隔でワイヤーの調整や交換を行うのに対し、マウスピースは1週間という短いスパンで新しい装置に交換します。
歯にダメージを与えない程度に少しずつ段階的に歯を動かすように設計されるため負担が少ないのです。

 

○口腔内を衛生的に保ちやすい

装置を簡単に取り外せるということは、フロスを使って歯垢を除去したり、ブラッシングにおいて装置が死角になったりして歯垢が溜まるといったことがありません。
ブラケットとワイヤーの隙間を歯ブラシのみで清掃するのは難しく、装着部分は汚れが溜まってしまい虫歯になるといったケースが見られることがあります。
歯間ブラシなどの口腔ケアグッズを患者さんに使用してもらうことが多いです。
虫歯や歯周病については、矯正前に既になってしまっているものは先に治療を済ませておくのが望ましいです。

 

○金属アレルギーの方でも安心して矯正治療ができる

ワイヤー矯正は一般的に金属の矯正装置を常時装着しているので、金属アレルギーの不安があります。装置は医療用プラスチック製なので、金属アレルギーの方でも使用できます。

 

■マウスピース矯正の対象について


基本的には小さいお子様から高齢者の方まで、幅広い年齢層での対応が可能です。
高齢者の方は治療を受ける段階で、これまでの治療痕が目立ったり、歯肉が下がったり腫れていたり、何らかの事情で抜歯されていたりと、患者様によってさまざまな状態が見られます。一人一人の状態に合わせて適切な治療計画を立てて、高度で安全な技術に基づく治療ができる専門医に依頼することが重要です。
若い世代の方々は、主に審美性の観点から矯正治療を考える方が多いと思います。
矯正治療の目的はそれ以外にも大事なことがあります。
それは「きちんとした噛み合わせができる状態」を構築することです。
この噛み合わせについては、特に高齢者の方々が健やかな生活を送れるかどうかにおいて、極めて重要な要因になることをあなたはご存知でしょうか?
今回は審美性の観点ではなく、マウスピース矯正を行うことについて、そのメリットも解説しながら、あらためて自分の歯で食事できることの喜びと健康における重要な役割をお話したいと思います。

 

マウスピース矯正は幅広い年齢層での対応が可能

マウスピース矯正は幅広い年齢層での対応が可能

 

■歯列矯正のメリット


ここからは高齢者の方に想定される様々な健康上のリスクや要因を踏まえて、歯列矯正においてどのような健康面での恩恵があるかについて、様々な側面から見ていきましょう。

○「8020運動」の達成

まず最初に、皆さんは「8020運動」というワードをご存知でしょうか?
これは「はちまるにいまる運動」と読みます。
現在の日本は男性女性ともに平均寿命が長くなり、世界的に見ても長寿国家であり、高齢化社会という現実に直面しています。そのような高齢化社会の中でもう一つ重要な概念として「健康寿命」という考え方も存在します。
これは「何歳まで生きるか?」とは別の問題となる「何歳まで健康的な生活を送れるか?」という観点に立っています。
相手の声が聞こえる、物が見える、自分の足で歩ける。こうした日常的な当たり前の行動でも、年齢を重ねるとともに大変な労力を必要としたりします。
それは当然、「自分の歯で食事ができる」ということにも当てはまります。
8020運動は、80歳になった時点でも20本以上の自分の歯を維持して、明るく健やかな生活を送りましょう、というスローガンです。
厚生労働省のデータによると、平均的な現在80歳で残っている歯の本数はおよそ9本で、20本以上の残存歯を持つ人は、およそ4人中わずかに1人という割合です。
自分の歯を失ってしまう過程としては、何らかの理由で1本の歯を失うと、本来その歯と噛みあっていた反対側の歯や両隣の歯が、土台として安定させるための支えを失います。
抜けてしまってぽっかりと空いてしまった隙間に歯が傾いてくるなどして安定性を失います。この状態により噛み合わせはどんどん悪くなっていき、放置すると歯列が完全に機能を失ってしまい、最終的には総入れ歯をしなくてはならなくなります。
矯正治療は、そのようなリスクを低減するために、噛み合わせを守っていく上でも有効な選択肢の一つとなります。

 

○何歳でも自分の歯で食事を楽しむ

自分の歯で食事を楽しめることは、すなわち自分の歯で食物をしっかりと噛んで、自分の口から生きていくために必要な栄養素を摂取できる、ということになります。
もしもこれができない場合は、口からではなく点滴などで必要な栄養素を取り入れることとなります。

やはり何歳になっても、自分の歯でしっかりと噛むことで、食べ物の味や食感、風味を存分に楽しみたい欲求は存在するでしょう。

 

○噛めることは健康の秘訣

認知症の最前線で研究を続ける専門医の先生のお話で、「歯がない人は認知症になりやすい」という論述が存在します。
歯周病菌は歯が抜ける原因の一つとされていますが、それだけではなく、実はアルツハイマー型認知症の原因となることも今日の研究でわかっています。
歯の下には歯根膜があり、歯と骨の間に存在しています。
歯が残っていることでしっかりと物を噛むことができ、この歯根膜に適度な刺激が加わり、血流が活性化されます。
これにより、脳への血流自体も良くなり、脳が活性化されるという仕組みです。
歯を失っているために噛む力が弱くなったらどうなるでしょう。
当然、歯根膜の運動自体が弱くなり、結果的に血流が減少して脳も十分に活動しているとは言えない状況となります。
このように、矯正治療によってしっかりと噛める状態を維持することは、健康寿命を長くしていくためにも重要だということがお分かりいただけたと思います。

 

■まとめ


「歯列矯正は若いうちに」だけではなく、いくつになってもご自身の健やかな生活のためにもしっかりと向き合うべきテーマです。
歯の健康にも意識を向けるべきだということを、繰り返しお伝えしてきました。
ご自身はもちろん、ご家族に噛み合わせに悩んでいる場合は、一度カウンセリングを検討されることをおすすめします。

インビザライン(マウスピース矯正)で歯が動く原理

2022年1月7日

歯列不正を治療する方法に、矯正歯科治療があります。矯正歯科治療とは、さまざまな装置を使って不正に並んだ歯を機能的な位置に再配列したり、顎の成長を人為的にバランスの取れた位置に誘導したりする治療方法です。したがって、矯正歯科治療のためには歯を動かしたり、成長を誘導するための装置が生み出す力が必要になります。これを「矯正力」と呼んでいます。
矯正力を得るために、矯正歯科治療では多くのアイテムを使っています。インビザラインを含むマウスピース型矯正装置もそのひとつです。今回は、インビザラインにおける矯正力の仕組みについて解説します。

目次

■なぜ歯は動くのか
■矯正歯科治療における歯の移動
■アタッチメントとは
■アタッチメントの役割
■まとめ

■なぜ歯は動くのか


固定式の矯正装置、あるいはインビザラインのような可撤式の矯正装置によって歯に矯正力がかかりますと、歯はどういった動きをするのでしょうか?本来は非常に難しい話ですが、ここでは大まかに説明したいと思います。
ある方向から力がかかると、歯根膜が圧迫されます。押し付けられた歯根膜には、変化、具体的には破骨細胞(骨を溶かす細胞)やマクロファージなどの細胞が出てきます。一方、反対側の牽引側には、血管の新生、線維芽細胞(骨をつくる細胞)の増殖、基質形成が起きます。こうした変化に伴い、矯正力のかかった方向からかけられた方向にちょっとずつ骨を改造しながら、歯が動いていきます。これが、基本的な歯の動きです。
この歯の動くメカニズムは、ワイヤー矯正のような固定式矯正装置もインビザラインも基本的に同じです。インビザラインは、3D口腔内スキャナーで歯牙の内部構造をスキャンしてデータ化します。そのデータをもとに患者さん専用にカスタマイズしたマウスピース型の矯正装置(アライナー)を作製します。作製したアライナーと元々の歯列には少しズレができるように設計されていて、インビザラインではアライナーを装着することで、このズレの方向に矯正力がかかり、歯が移動します。

 

■矯正歯科治療における歯の移動


矯正歯科治療で歯を移動させるには、多くの方法があります。ここでは具体的に、傾斜移動・歯体移動・挺出・圧下・回転による移動の5つに大別して説明します。

○傾斜移動

歯冠の近遠心方向、あるいは頬舌方向に力を加えると、歯根の根尖測1/3付近の中心点を支点として歯は傾くように動いていきます。これが傾斜移動です。矯正力が作用した圧迫側の歯根膜では骨の吸収が起き、逆に広がった牽引側では線維芽細胞が出現して骨の再生が起きます。
傾斜移動は、歯根の部分はあまり動かさないので、移動のスピードも非常に速く、周囲の骨が安定するまで維持しておけば治療は完了です。

 

○歯体移動

歯体移動は、歯を平行に動かす方法です。歯を傾斜することなく、歯軸が平行になるように移動させることを、歯体移動といいます。歯根の移動側全体に圧迫側が生じ、その反対側に牽引側ができてくるという状態で、歯軸が傾斜することなく直立のまま移動するイメージです。
例えば抜歯などを行い、歯を移動させるスペースが大きい場合には、歯体移動を行います。歯体移動を行うと、どうしても治療期間が長くなってしまいます。

 

○挺出

歯軸に沿うような感じで骨から歯を出すような動きのこと。つまり、歯冠方向に矯正力を加えることで、根尖部に牽引側が生じ、そこに骨が再形成して歯槽骨から抜け出る方向にスムーズに動くのです。

 

○圧下

挺出と反対に、歯を歯槽骨内に押し込むような動きです。歯軸に沿って矯正力を加えると、根尖部に圧迫側が生じます。そうすると、骨が吸収し、歯は押し込まれるように動きます。歯の移動の中でも、最も起こりにくい移動です。

 

○回転

回転とは、文字通り歯の長軸を中心にコマのように、ねじるような動きをさせること。歯の長軸を中心として、捻転している状態を改善します。歯の幅や歯間によっては、十分にスペースを作ってから行う必要があります。

 

歯の移動は傾斜移動・歯体移動・挺出・圧下・回転

歯の移動は傾斜移動・歯体移動・挺出・圧下・回転

 

■アタッチメントとは


従来のマウスピース型矯正装置は、先ほど述べた歯の移動の中でも、傾斜移動になることが多い装置でした。そのため、マウスピース型矯正装置は、軽度の叢生や歯冠空隙など、非抜歯で治療可能な比較的難度の低いケースだけに使用してきました。しかし、インビザラインはアタッチメントの併用などによって、多様な歯の移動ができるようになりました。このことで、歯を抜かないで行う部分矯正だけでなく、歯を抜いて全体矯正を行う場合にも適応範囲は広がっています。
アタッチメントは、歯の表面につける突起物。アタッチメントは歯科用のプラスチック樹脂によってできています。これは虫歯治療の時にも使用している材料で、歯とほぼ同色です。インビザライン治療では、アライナーのみで歯を目的の場所へ移動させることが難しい場合に、補助的に使うこともあります。

 

■アタッチメントの役割


アライナーは、固定式の矯正装置と違って取り外しができる反面、矯正力が加わりにくいことがデメリットでした。適切に矯正力が加わらないと、計画通りに歯が動かないということが起きてしまいます。アライナーにも保持力はありますが、アタッチメントがあれば着脱の際にアライナーのくぼみにアタッチメントがはまり込んで、保持力が高まります。
また、アライナーは1つ1つの歯に力を加えることが難しい矯正装置です。アタッチメントを付けることで、個別の歯に矯正力を作用させることができます。アタッチメントは、歯体移動や挺出、回転などといった歯の移動のために重要な役割を果たします。使用するアタッチメントの形状や数、設置場所は、歯をどのように動かしていくかによって変わってくるため、患者さんごとに違います。また、アタッチメントで移動させることができる距離には限界があります。移動スペースが大きい場合には、マルチブラケット装置(ワイヤー矯正)でないとできない症例もあります。インビザラインによる治療が可能かどうかについては、歯科医院にご相談ください。

 

■まとめ


矯正歯科治療では、さまざまな装置を用いて外的な力(矯正力)を発生させ、歯を動かしていきます。適切な矯正力が加わると、圧迫された歯根膜には破骨細胞が出現し、骨吸収が起こります。反対の牽引側では、線維芽細胞による骨造成が起こります。このようなメカニズムで、歯は移動します。
歯の移動様式にはいくつかあり、具体的には「傾斜移動」「歯体移動」「挺出」「圧下」「回転」といった様式があります。従来のマウスピース型の矯正装置では、このような多様な歯の移動様式を実現することが難しく、傾斜移動が主体となっていました。そのため、歯を抜かない部分矯正といった症例にしか適応でありませんでした。
しかし、インビザラインではアタッチメントという補助的なパーツを用いることによって、従来のマウスピース矯正では難しかった歯の移動を行うことができるようになり、マウスピース型矯正装置の適応範囲は広がっています。アタッチメントはいろんな形や大きさがあり、その形状によって作用する力は異なります。アタッチメントの使用の有無や使用するアタッチメントの種類などは、症例によって異なってきます。
インビザライン治療について興味のあるという方は、ぜひ一度歯科医院でご相談ください。

インビザラインの問題点

2021年12月24日

インビザラインによる矯正治療は旧来の矯正器具による治療に比べて、自由度が高く、見た目のいいという点で非常にメリットも多い治療法ではありますが、当然、インビザライン治療が100%うまくいっているかと言われると、そうでないケースも稀にあります。

 

インビザラインはメリットも多い一方で、高額な費用がかかるのもまた事実です。

そうであるならば、失敗のない矯正治療にしていくために、どんなことが必要なのかを理解して、実践していくことが必要です。

 

今日はインビザライン治療を行ってうまくいかなかったケースとその理由について、お話させていただければと思います。

目次

■さまざまなケース
■問題点
■解決策について
■まとめ

■さまざまなケース


○歯茎が下がってしまう

歯茎が下がると、歯根が露出した状態となり、見た目の印象も老けて見えます。

これはインビザラインによる歯科矯正治療がマウスピースを通じて、歯に負荷をかけることによって、歯槽骨がその力を吸収して、歯が移動するスペースを作るという仕組みで矯正していくのですが、過度な力がかかってしまったり、歯周病でそもそも歯槽骨の量が不足していると、こうした現象が起きてしまいます。

 

○出っ歯になってしまった!

一例としては患者様の前歯がもともとガタガタな歯並びだと、十分な治療計画を立てないと、出っ歯になってしまうという事例も発生します。

 

基本的には抜歯や歯を削るということは少ないに越したことはないのですが、例えば顎の大きさに対して、歯の密着度が高い患者様の場合などは、きちんとした歯並びにするためには歯を抜く必要があるにもかかわらず、抜歯を実施しないと、出っ歯になってしまうということは起こり得ます。

 

医師の適切な判断と十分な治療計画を立てるということが大事です。

 

○咬み合わせが悪くなってしまう

治療計画のシミュレーションに反して、咬み合わせが悪くなってしまうケースもあります。

マウスピースで奥歯に過度に力がかかって、奥歯が沈み込んでしまったり、マウスピースのはめ方が悪くて、特定の歯ばかりに力がかかってしまう状態になると、咬み合わせが悪くなる可能性が高まります。

 

○その他

他にもさまざまな症例がありますが、上記のような事例はインビザライン矯正を通じて、発生する可能性があるものです。

 

信頼のおける医師の診断を受けることが大切

信頼のおける医師の診断を受けることが大切

 

■問題点


○お口の状態が悪いこと

インビザライン矯正がうまくいかない原因の一つにお口の中の状態が悪いことが挙げられます。

例えば、矯正治療中に、むし歯や歯周病になると歯型が変化してしまうため、マウスピースが合わなくなってしまいます。そうすると矯正の効果を発揮することができなくなります。

 

従い、矯正治療中もしっかりと歯磨きを行うことが重要です。

丁寧に歯磨きを行うことで、矯正も良い結果になります。

 

また特に冬場やマスク着用が当たり前になってきた昨今では、お口の乾燥も気になるところです。マウスピースをしていると余計に唾液が口内に行き渡らなくなるので、細菌が繁殖しやすくなり、むし歯や歯周病を招きます。

 

しっかりとした口腔ケアを行うこともインビザライン矯正を望んだ結果にするためには必要なのです。

 

○装着時間不足

そもそも装着時間が短いと、矯正治療はうまくいかなったり、予定期間よりも時間がかってしまったりします。インビザライン治療ではマウスの装着時間が20時間は必須です。

 

基本的に食事と歯磨き以外の時間は全てマウスピースをつけるくらいの意識で臨まなければ、理想の結果になることは難しいと思います。

 

つけ忘れなどの自己管理が甘いと、治療に時間がかかってしまいます。

 

○マウスピースの交換の時期を守らない

インビザライン矯正では、治療計画に乗っ取って、マウスピースも交換していく必要があります。なぜ交換するかというと、マウスピースでの矯正によって、歯が移動するので、古いマウスピースでは、歯が移動したあとのお口の状態に合わなくなっているからです。

 

医師からの指示通りにきちんとマウスピース交換を実施していく必要があります。

 

■解決策について


○お口の中を綺麗に保つこと

矯正治療において、最大の問題はお口の状態が悪いことです。

むし歯や歯周病があると先述した通り、歯型が変わってしまうので、せっかくのマウスピースも合わない場合があります。

 

長時間マウスピースをつけることによって、口の中が乾燥したり、マウスピース自体を不衛生な状態にしてしまったり、歯磨きが甘くなったりしていると、むし歯や歯周病が発生してしまいます。むし歯や歯周病の治療を矯正よりも優先することになってしまうため、インビザライン矯正の期間が当初よりも伸びてしまいます。

 

まずはお口の状態を徹底して綺麗に保つことをおすすめします。

 

○医師の指示に従うこと

インビザラインは事前に専門の歯科医師によって、しっかりと綿密な計画が練られています。

その上で、マウスピースも作っているため、適切なタイミングで、マウスピースも交換する必要があります。面倒だから、とか、交換しても意味がないだろうと勝手にしてしまうと、矯正治療が進まなくなってしまう可能性があります。

 

歯科医師のきちんとした判断に合わせて、治療を実施していくことが大事です。

 

○信頼のおける医師の診断を受ける

まずインビザライン矯正のあとに起きている問題の一つに咬み合わせが悪くなったと言うものがありますが、不正咬合を正しくして審美性を高めていくことを目的としているので、そもそもきちんと計画を立て、治療をしていけば、咬み合わせが悪くなることは基本的にありません。しかし、診断をした医師の治療計画に問題があったり、マウスピースに異常があると、発生しうる事象ではあります。

 

インビザライン矯正は多額の費用のかかる治療方法です。

それほどの多額のお金を投じていくのであれば、安心して任せられる実績のある歯科医師の治療を受けるのがもっとも良いかと思います。

治療前のカウンセリングの際から患者様ご自身でしっかり納得のいくまで説明を聞き続けることが大事です。その段階であまり良い回答を得られない場合、経験値が低かったり、専門的ではない場合もあるので、別の歯科医師を検討するのも選択肢かと思います。

 

また大事なこととして、矯正中に違和感を感じた際には歯科医師にすぐご相談いただけたらということです。なんとなくの違和感が矯正の結果に悪影響を及ぼしてしまうこともあるので、少しでも変だなと感じたら、歯科医師にご相談ください。

 

■まとめ


当院は豊富な治療実績があり、患者様の治療を最大限サポートできる体制を整えております。インビザライン矯正を実施していく上で知りたい点や不明点があればお気軽にご連絡いただければと思います。

 

またもし万が一、過去にインビザライン矯正を行ったけれども、うまくいかなかったなどあれば、当院でお役に立てるかもしれませんので、お気軽にご相談ください。

 

ただし、インビザライン矯正をうまくいく結果にしていくことで大事なことは、事前のしっかりとした治療計画と患者様ご自身の自己管理ですので、しっかりと医師に相談しつつ、患者様ご自身でのケアも行っていただければと思います。

オーダーメイドのマウスピース矯正

2021年12月17日

見た目を良くするためではなく、噛み合わせの良化目的で矯正治療を検討している患者様は多くないでしょう。
「マウスピースによる矯正が気になっているので、マウスピース矯正の詳細を知りたい」
このようなお考えはありませんか?

歯列矯正において、歴史的に最もよく行われている従来のワイヤーやブラケットを使わず、透明なマウスピースを使った「マウスピース矯正」が注目されています。
その大きな特徴として挙げられるのが、目立たず周囲の人に気づかれにくいという点です。
他人と話すことが多い職業でも、他人にバレずに矯正ができるマウスピース矯正は、負担が少ない矯正方法と言えるでしょう。

具体的な方法としては、1人ひとりに合ったオーダーメイドのマウスピース型矯正装置を、歯並びの改善の進捗状況に応じてつけ替えることで、歯を少しずつ理想の状態に近づけていきます。
1回作ったものを長期間に使用し続けるわけではなくて、矯正の計画に合った形で交換していきます。具体的には1つのマウスピースにつき2週間~4週間ほどです。
マウスピースもワイヤーによる矯正も通常は1、2年程度で治療が完了しますが、患者さん一人一人の矯正前の状況によって多少異なります。

ここでは、マウスピース矯正の主なメリットについてもう少し掘り下げて見ていきましょう。

目次

■マウスピース矯正のメリット
■マウスピース矯正のデメリット
■マウスピース矯正の治療期間
■マウスピース矯正はこんな方におすすめ

■マウスピース矯正のメリット


○装置が目立たない

透明なポリウレタンでできた装置は目立たず、装着時に誰かに気づかれることはあまりありません。
気にせず思いっきり笑顔を出せるのはとてつもないメリットでしょう。
相手と近くで話すことが多い患者様も、安心して治療が可能です。
見た目を損なわずに歯並びを整えることが可能なのは、マウスピース矯正だからこその利点です。

 

○簡単に取り外しが可能

治療効果を高めるためには、長い時間つけることになるのですが、短時間ですと外して人前に出たりしてもOKです。
結婚式のようなイベントでは、装置を外すこともできます。これもワイヤータイプの矯正にはない点です。

 

○装着時の違和感が少ない

マウスピースに使われる素材は柔らかくて表面がなめらかです。ですから歯茎や粘膜を傷つけにくいです。
装置の交換後、数日は歯に痛みなどが出るかもしれません。ワイヤー矯正と比較すると痛みが軽く、短期間で慣れることが多いでしょう。
ワイヤー矯正が月1回くらいで調整や交換をするのに対して、マウスピースは1週間くらいで新たな装置に交換します。
歯にダメージを与えないように徐々に歯を移動させる目的で設計されているので安心です。

 

○口腔内を衛生的に保ちやすい

装置を気軽に外せるので、フロスでの歯垢除去を行いやすく、ブラッシングのときに磨きにくさを感じることもないはず。
ブラケットとワイヤーの間を歯ブラシだけで綺麗にするのは困難です。装着している箇所は虫歯になりやすいケースもあるでしょう。
歯間ブラシのようなケアアイテムを使うのがおすすめです。

虫歯や歯周病については、矯正をする前に罹患している場合は先に治療を行うのが理想です。

 

○金属アレルギーの方でも安心して矯正治療ができる

ワイヤー矯正は金属の装置を常につけていますので、金属アレルギーの心配があります。
装置は医療用のプラスチックでできていて、金属アレルギーの患者様も使用可能ですね。

一方でマウスピース矯正の注意すべきデメリットもありますので、そちらにも触れておきます。

 

マウスピース矯正には装置が目立たないなどの利点がある

マウスピース矯正には装置が目立たないなどの利点がある

 

■マウスピース矯正のデメリット


○長時間の装着が必要となる

マウスピースを取り外すことができるのはメリットであるように思われる方もいらっしゃいますが、同時にデメリットとしての側面もあります。
マウスピース矯正の種類次第ですけど、最低でも1日20時間くらいの装着が不可欠です。歯磨き、仕事で厳しい場合など以外はマウスピースを装着しましょう。マウスピースが日常の一部と感じるまでは、装着に対してストレスに思うかもしれません。
装置を外して長期間放置してしまうと、歯の状態が後戻りを起こし、装置が合わなくなってしまう可能性があります。
根気強く装着して継続していくことが大切です。理想の歯並びを手に入れるという高いモチベーションを維持していきましょう。

 

○飲食時における注意点がある

飲食の際はマウスピースを外し、再び装着する際はしっかりと歯磨きをして装着し直すことが必要です。
ちょっとしたつまみ食いであっても、その都度マウスピースを取り外して歯みがきが必要となります。
汚れが付着した状態でマウスピースを着けると虫歯の原因になります。
ノンシュガーでもお茶やコーヒーは着色する可能性がありますから、避けるべきです。
熱々の飲み物も温度によってマウスピースの変形につながるので外す必要があります。

 

○全ての歯並びに対応できるわけではない

極めて重度の不正咬合、叢生や歯の本数が少ない場合など、対応が難しいケースもあります。
ワイヤーやブラケットを使った従来型の矯正方法の方が、様々な症例に応じて細かな調整で歯並びを改善できます。
治療可能な歯並びの種類の数は、ワイヤー矯正のほうが勝ります。
マウスピース矯正だけで対応不可能な症例であっても、仕上げや治療の流れの一部をワイヤー矯正と併用すれば、難しい症例でも治療可能なケースもあります。

 

○マウスピースが破損するケース

マウスピース型装置は薄くて目立ちにくいというメリットがありますが、就寝中の歯ぎしりの癖があると割れてしまうことがあります。
就寝時の歯ぎしりや食いしばりは、ご自身では気付きにくい癖なので、ご家族などから指摘されている方は、担当医師にあらかじめご相談ください。

 

■マウスピース矯正の治療期間


一般的な治療期間は早くて5カ月、長いと2年くらいかかります。
マウスピース矯正は、歯を大きく移動させるためには不適当です。歯並びが気になる歯をピンポイントで移動させるのに向いている方法といえます。

費用の比較
歯科矯正にかかる費用は、基本的にワイヤー矯正の方が安い傾向があります。
マウスピース矯正は症状により価格は異なりますが、一般的なクリニックでは、平均で80万~100万円程度です。
一方でワイヤー矯正も症状により異なりますが、一般的なクリニックでは、平均で60万~100万円ほどとなります。

 

■マウスピース矯正はこんな方におすすめ


マウスピース矯正の特徴を考慮すると、下記の方に向いています。

  • 大きく歯を移動させず、ピンポイント矯正を希望する方
  • 見た目が気になって、矯正していることを周囲に知られたくない方
  • 毎日20時間以上マウスピースを装着可能な方

どのような矯正方法をお選びになっても、歯磨き指導やメンテナンスを受けながら矯正治療を続けてください。
理想の歯並びを手に入れるための一助となることを願っております。

マウスピース型矯正装置の歯の移動

2021年11月26日

インビザラインの魅力ってなんだと思いますか?

透明で目立たない?

取り外し可能でお手入れがしやすい?

実はそれだけではないです!
当院では痛みが少ない矯正治療を実現しました。

歯がどうやって動いていくのか、今日はマウスピース型矯正装置での歯の移動についてお話していきます。

目次

■そもそもマウスピース矯正とはなにか
■歯が動く仕組み
■まとめ

■そもそもマウスピース矯正とはなにか


インビザラインはアメリカのアライン・テクノロジー社が作製するマウスピース型の矯正装置です。

マウスピース矯正は、従来のワイヤーによる矯正治療ではなく、その名の通り、マウスピースをはめる形の矯正になります。

従来のワイヤー矯正と異なる点は歯に固定せずに取り外しができるという点が大きいと思います。

矯正治療中も、従来のワイヤーに比べると、通常と同じように食事をすることや、歯磨きを行うことができます。しかも透明なマウスピースをつけるので、ワイヤーのように目立たないのもメリットの一つと言えます。

インビザラインにはさまざまなメリットがあります。

今までの矯正治療では必ず歯型を採る必要があります。インビザラインの大きな違いは、苦しい型取りは必要ありません。シリコンの入った大きなトレーをお口に入れて採取していましたが、苦手な方も多かったと思います。

インビザラインではアライナーを作製するための歯の型取りはiTeroシステムを使用し、苦しい型取りは一切不要です。

3Dスキャナーの先端を口の中に入れるのみで、素早く歯型を採取可能です。

すべてではありませんが、一般的なマウスピースによる矯正は歯が動くたびに次の段階の矯正装置に付け替えるタイミングで毎回歯型の採取を必要とします。

最初に1回採取した歯型を3Dデジタル化して、治療完了まで緻密な計画を練り上げます。

立案した計画に基づいて、正確な歯型のデータを採取し、患者様に出来るだけ負担の少ない形で、検査を実施していきます。

仕事にお忙しい方でも無理なく矯正治療を行うのに、インビザラインは適しています。

但し、インビザラインには従来の矯正とは違った特有の知識と技術が必要になります。

医師の高い診断技術が要求され、医師の治療計画によって、治療効果にも影響を及ぼします。

なので、インビザラインも豊富な経験のある医師に相談されるのがいいかと思います。

インビザラインは正確性や再現性が非常に高いのも特徴の一つです。

アメリカのアラインテクノロジー社はマウスピースに関する特許を中心に多数の知的財産を有しており、例えば、コンピューター・テクノロジー、ビジネスモデル、口腔内スキャン、マウスピース製造プロセスなど幅広い分野で、全世界累計550件以上の特許を保有しています。

このインビザラインがほかのマウスピース矯正に比べて、非常に優れているのも、この豊富な技術に裏打ちされています。

インビザラインの知名度は日本でも徐々に高まっており、インビザラインを希望して、歯科医院を訪れる患者様も年々確実に増加しています。

 

マウスピース矯正はワイヤーではなくマウスピースをはめる矯正

マウスピース矯正はワイヤーではなくマウスピースをはめる矯正

 

■歯が動く仕組み


インビザラインの場合は、抜歯を伴う全顎的な治療も当然可能です。アタッチメントなど補助装置を利用し、マウスピース矯正単独では苦手としている動きをカバーして治療します。

その他のマウスピース矯正では、出来る限り抜歯をせず、前歯を中心とした治療を行っていることからも適応症例は限定的となる場合が多く、その分安く矯正治療をできるようですが、後戻りがしやすいなどでデメリットも多く、注意が必要です。

歯科矯正治療では、歯あるいは顎に外力を作用させ、周囲組織に変化を起こさせます。(矯正力)矯正力が加わると、移動方向の歯頚部歯根膜は圧縮され、反対側は牽引されます。

  • 圧迫側に起こる変化
    強制力の強弱により圧迫側歯根膜の圧縮度は異なり、組織反応も異なります。弱い力のときには歯根膜はわずかな充血をきたして歯槽壁表面に破骨細胞が現れ、歯槽壁表面から骨吸収が起こります。これを直接性吸収といいます。
    一方、強い力のときには歯根膜は強く圧縮されて貧血を起こし、細胞成分がみられなくなり、硝子様変性を起こす。
    この段階ではまだ歯は動きません。変性部分から離れた部分および骨の内部には弱い力が加わるので破骨細胞が出現し、内部から骨を吸収します。これを穿下性吸収といい、骨が陥没することで歯は急激に移動する。
  • 牽引側に起こる変化
    牽引側歯根膜は引っ張られ、繊維芽細胞が増殖し、歯槽骨表面には骨芽細胞が現れ、骨を造成して骨添加を起こさせます。
    歯はさまざまな方向へ移動していきます。
  • 傾斜移動
    矯正力で歯軸が傾斜することで、近遠心的傾斜移動と唇舌的傾斜移動とがあります。前歯唇面に舌側方向の矯正力が加わり、歯が舌側傾斜する場合には、歯根膜の圧迫側は舌側歯頚部と唇側歯根尖部に生じ、牽引側は唇側歯頚部と舌側歯根根尖部に生じる。
  • 歯体移動
    歯全体が平行移動することを歯体移動といい、移動方向の歯根膜は前面にわたり圧迫側となり、反対側の歯根膜は牽引側となる。
  • 回転
    歯軸を中心に回転することで、歯が捻転している場合に、回転力を加えて歯列弓に正しく配列させる。歯根膜は歯根の形態に応じて圧迫側と牽引側とが生じ、それぞれ異なる変化を示す。
  • 圧下
    歯軸に沿って歯根方向へ矯正力を加えると、歯は歯槽内へ押し込まれる。この移動のことを圧下といい、歯根膜全体が圧縮される。
  • 挺出
    歯軸に沿って歯冠方向に矯正力を与えますと、歯は歯槽内から伸び出る。この移動のことを挺出といい、歯根膜線維は牽引される。
  • トルク
    歯冠部に唇舌的回転力を加えて歯根を主体に移動させることで、舌側へのトルクと唇側へのトルクとがある。移動方向の歯根膜は前面にわたり圧迫側となり、反対側は牽引側となる。

 

マウスピースだけではすべての歯は移動できません。

加える力を計算して作っているので、歯の移動距離や移動速度、角度などによって変わります。

その力を補助的に助ける機能がアタッチメントなのです。

歯の表面に付けるでこぼこの半透明の突起物のことです。

歯科用のプラスチックでできており、人体に無害な素材です。

白色で歯の色と似ているものを使用しているので、歯の表面についていても思ったよりあまり目立ちません。

逆にアライナーを装着しますと、アタッチメントが入るアライナーの膨らみの方がちょっと目立つくらいです。

歯科用の接着剤で歯の表面についているため、脱着の際に力がかかると取れる可能性もあります。

矯正治療が終わったら取れるものでないと全部外すので困りますよね。

そのためアタッチメントは適切な力で歯の表面についているのです。

 

■まとめ


ここまでインビザラインの特徴や歯の移動について記載してきましたが、通院回数も少なく、歯型の採取も1度で終わるインビザラインは、日常的に仕事やプライベートの予定で忙しい現代人にとって、とても負担を軽くできる治療方法です。

しかも精度の高い治療を受けることができるので、矯正の効果も望める上、日常生活においても取り外しが可能なので、食事や歯磨きなどもストレスを軽減して、実施することができます。見た目にもワイヤーなどと比べると目立たないので、そういったストレスも抑えられます。

 

インビザラインは確実に日本に浸透してきていましが、それは矯正に対するストレスを抑えたことによって、矯正治療のハードルを下げてきたことにあります。

ぜひ、矯正治療を考えているけど、通院や見た目などさまざまな理由で悩んでおられる方は一度当院へご相談ください。

マウスピース矯正で奥歯が噛めなくなった?

2021年11月12日

過去に矯正した歯が戻ってきた方や転院する患者様が様々な理由があってご相談に来院されます。

矯正治療をして奥歯がかみ合わなくなり治らないという症例もあります。

この奥歯がかみ合わない症状は、インビザラインなどのマウスピースを使用した矯正装置だけで発生するわけではなく、通常のワイヤー矯正でも発生することも。

目次

■かみ合わない原因
■インビザラインの自己管理について
■リカバリーにも対応
■まとめ

■かみ合わない原因


考えられる原因としては

  • 他の歯が先に当たってしまい奥歯がかみ合わない
  • マウスピースの装着により奥歯が沈み込みかみ合わない
  • マウスピースと奥歯がずれ、特定の歯がかみ合わない

マウスピースをつけますと、その厚みの分奥歯が先に当たります。マウスピースによる矯正の場合は毎日20時間くらい装着するので、奥歯には沈み込み圧力がかかりやすくなるでしょう。

ですからマウスピースを装着している患者様は、矯正中に奥歯がきちんとかみ合わないと感じるわけですね。

強く当たる奥歯の部位のみをカットしているマウスピースを装着することによって、通常のかみ合わせに戻るわけです。

ほとんどの歯はピッタリとマウスピースが合っているけれど、特定の歯のみずれてかみ合わないという場合、ズレが生じる原因には

  • 歯の形からズレが発生しやすい
  • 取り外しの回数が多い
  • 移動量が多い、難しい移動を行っている
  • マウスピースをつける際に噛んではめている

といったことが考えられます。

リカバリーで対応するケースと、歯型を採取し追加でアライナーを作るケースがあります。

1本だけずれた場合は、ゴム掛けをしてマウスピースとのずれを解消することも。

マウスピースによる矯正だと、前歯を内側に動かすときに前歯が先に当たり、奥歯がかみ合わない状態になることもあるでしょう。

こういった際には、マウスピースを作成しなおし、スケジュール修正をすることもあります。

場合によっては前歯を内側に引き込む際にマウスピースがかなり歪んでしまって、前歯だけが強く干渉してしまうことも。

マウスピースにズレがなくても、正しく治療スケジュールを直さなければ面倒な事態につながります。

奥歯が噛まないという状態はマウスピースによる治療で発生する一時的なことなので、なぜそうなってしまったのか原因がはっきりしていると適切な対応により理想的なかみ合わせを得ることが可能です。

 

インビザラインは歯冠部から覆って、歯を移動させます。ですから、歯を平行移動させることは苦手です。歯根部は残されてしまい、歯冠部のみが倒れて移動する傾斜移動がはじめに起きます。

人間の歯は通常前方に倒れており、奥歯を後方に動かすと歯が起き上がるので、歯列咬合的には好都合です。斜めに傾いている歯を起こす治療は、アップライトといわれています。

 

奥歯を前方に移動させる時は、注意しないと、奥歯がかなり前に倒れ込むケースもあります。ひどい場合だと、上下の歯が離れてしまい噛めなくなってしまいます。

歯の前への移動を予防するためには、奥歯に大きいアタッチメントを取り付けて、アライナーをきちんとフィットさせる、顎間ゴムを直接奥歯にかけない、という点が必要となるでしょう。

奥歯が倒れ込むと、奥歯がかみ合わなくて、噛めない状態になってしまいます。

顎間ゴムを活用することで、アップライトさせることが可能です。(ケースバイケース)

ここで重要なのは歯の動きやすい歯冠部ではなく、動きにくい歯根部を動かすことです。

見えない奥歯の調整に時間がかかると目に見える前歯の部分に比べると治らない、時間がかかると思われる方もいるかもしれません。

また、マウスピース矯正では奥歯を動かす治療計画を立てると歯が歯ぐき方向に沈んでいきます。

追加アライナーに大きめのアタッチメントを設置したり、上下の歯列の間に顎間ゴムをかけることで治していきます。

 

インビザライン治療に適さない症例や経験が浅く、抜歯が必要なケースであっても「非抜歯でできます」と矯正治療をはじめてしまい、後日トラブルになってしまっている医院も存在します。当院ではそのような対応はしておりません。この点を考慮したうえで患者様自身も医院選びの参考にしていただけたらと思います。

 

インビザライン治療の経験が浅い歯科医院は注意

インビザライン治療の経験が浅い歯科医院は注意

 

■インビザラインの自己管理について


インビザラインは自己管理していただくことがとても大切で、つけ忘れやマウスピースを外した時間が長くなると、歯の動きが悪くなってしまい、治療スケジュール通りに進めることが難しくなります。

スケジュールに沿い新しいマウスピースに変更することになるでしょう。治療が進むと歯が移動するので、同一のマウスピースをつけても治療が進みません。交換時期や装着時間をきちんと守ってくださいね。

患者様自身の管理が甘いとなかなか効果が出ずに治療が進みません。

インビザラインの装着時間は1日20時間以上が推奨されています。常に力が加えられ続け、歯が順調に動きます。アライナー装着時間が短いと、歯の動きは遅くなります。1日の装着時間を長くすることはとても重要なことです。

また、順番通り装着しなければなりません。

決められたルールや期間を守り、その治療効果が最大限発揮されるよう患者様自身に努力していただくことも必要です。

 

■リカバリーにも対応


メーカーによるクオリティの違いも効果が実感できなかった理由の1つです。マウスピース矯正にはさまざまなメーカーがあり、部分的な歯並び改善しか対応できないメーカーもあります。

マウスピース矯正だと、すべての歯並びの治療ができないと諦めてしまう方が多くいます。

インビザラインはすべての歯並びが対象となります。

相談される方にはマウスピース矯正をしたけど歯がほとんど動かなかった、理想の歯並びにならなかったと聞きます。

これはメーカーによるクオリティの違い、歯科医院選びが原因の可能性があります。

本来は治療した歯科医院が責任を持ち、対応すべきですが、対応できる能力がなかったり、患者様自身がそこの歯科医院には行きたくないなど事情があると思います。そのような方にも安心してきていただけるリカバリー治療も行っています。

 

■まとめ


矯正治療は歯を移動させたい距離が長いほど、難易度が高いです。

インビザラインも同じで、歯の移動距離が長いと、マウスピースをはめた際の違和感も大きいでしょう。かみ合わせに関するトラブルが発生しないように検査やカウンセリングを行います。

お気軽にご相談くださいね。

インビザラインで後戻りした歯の再矯正/東京世田谷区二子玉川

2021年11月5日

長期の矯正治療が終わり、噛みやすくきれいな歯並びになると嬉しいですよね。

理想的な位置に歯を動かしたと安心していても、保定装置の装着を怠ったために歯が元の位置に戻ろうと「後戻り」していきます。

私たちの歯は生涯動き続けています。必ず後戻りのリスクがあるため、しっかりとリテーナーを装着することで後戻りのリスクを軽減できます。そのためには保定が必要になります。

マウスピース矯正インビザラインでは矯正治療後の後戻りでずれた歯並びを状態によっては治療することが可能です。

目次

■後戻りとは
■後戻りした場合
■後戻りしないように必要なこと
■まとめ

■後戻りとは


後戻りの要因としては

  • 不十分な保定
  • 不十分な矯正歯科治療
  • 不正咬合の原因が残っている場合

があります。

不十分な保定は矯正治療後の保定装置の装着に関わってきます。

患者様の自己管理が必要で、ご自身の努力にかかってくる部分なので皆さまに頑張って頂くしかないのですが、それ以外の不十分な矯正歯科治療、不正咬合の原因が残っている場合に関しては、矯正医師の注意不足や、知識などの未熟さからきます。

歯は顎の骨と直接結合していません。

歯と顎の間にある歯周靭帯と呼ばれる組織で間接的に結合しています。

よくスポーツ選手が靭帯断裂をするケースがあります。それと同じように「歯周靭帯」と呼ばれる組織が歯と骨をつないでいます。

靭帯は柔軟性に富んだ組織であり、各器官が正常に機能することをサポートしてくれます。歯を移動した際、元あった位置に歯を戻そうとする働きをし、放置しておけば後戻りが起こります。

理想の歯列を維持するためには、十分な保定期間をかけ、顎の骨や歯ぐき内部の繊維などを安定させる必要があるのです。

後戻りとは治療前の不正な咬合状態に向かうことです。

矯正治療終了後、矯正器具の力から解放された歯は、本来あった場所へ戻ろうとしてしまうのです。

歯の周りの骨や軟組織が新たな環境に馴染むには、治療した期間と同程度の時間がかかります。

 

■後戻りした場合


原因に対してアプローチする必要があります。

例えば、でこぼこな状態に後戻りした場合に、歯と顎の大きさのバランスが悪いことが原因であれば、歯冠形態修正を行い、歯の幅を小さくしたり、必要な場合抜歯も行います。

歯冠形態修正はストリッピングのことであり、矯正治療において歯間をちょっと削るというものです。

歯の横側を少し削るもので、臨床的に安心性が確認されている方法です。

歯を削ると痛いイメージがあると思います。エナメル質と呼ばれる歯の表層しか削りませんので、象牙質の近くまで削ることなく、痛みは感じません。

ストリッピングは1940年代に行われた方法です。

それ以降、どの辺りまで安全に削れるのか議論されているのです。

でこぼこを治すためには歯を並べる隙間をつくることが必要になり、抜歯、歯を削る、歯列を横に広げる、奥歯や前歯を移動して歯列を長くすることが必要です。

どれか、またはいくつか組み合わせて隙間を作ります。

もっとも影響を受けやすい歯は下顎の前歯です。

舌の力や唇の力で前歯部に、空隙や叢生といって歯が重なり合ってでこぼこした状態が生じたりといった問題があります。

歯周靭帯の影響によりねじれ戻ったり、本来の犬歯間の幅から逸脱していたり前歯の傾斜が著しかったりすると叢生を引き起こします。

当院では抜歯が必要なケースも対応可能です。

インビザライン「ダイヤモンドプロバイダー」認定医院として認定を受けています。

年間インビザライン矯正を150症例以上行った医院が認定されます。

インビザラインシステムで有名なアライン社は、取扱いに際しての認定条件を決めています。当院の担当医師はインビザラインの「認定医」資格を取得しています。

たくさんの患者様を診てきた経験があり、まずはお口の状態を拝見し、適応できるか否かをお伝えさせていただきます。

一般的にマウスピースによる矯正は歯を抜く必要がある場合は高難易度がとされています。そのため、経験が少ない先生に相談するとインビザラインを使用できないと治療を断られるケースもあります。

また、インビザラインは奥歯を後ろに移動させることが非常に得意になります。

好きなだけ歯を後方に移動できるわけではありません。移動量には限りがあります。

歯や歯ぐきへの負担を考えると、何度も矯正治療を行うより一度できちんと治療していただくことが理想的です。

当院は少しでも体への負担が少ない方法、痛みを抑えて治療を終えるための矯正治療を行っております。

体に負担をかけない範囲で少しずつ歯を移動させていくため、痛みを抑えやすいです。

 

当院の矯正は体への負担が少なく痛みを抑えた治療

当院の矯正は体への負担が少なく痛みを抑えた治療

 

■後戻りしないように必要なこと


正常な噛み合わせは、上と下の歯列のバランスがとれている必要があります。

上顎前歯と下顎前歯6本の横幅の合計の比率を計算しますが、バランスが相当崩れている場合、どのように並べたとしても歯が理想的な感じで噛み合うことはないでしょう。

矯正治療を開始するときに治療方針に沿ってまず治療を行って頂きます。

マウスピース型矯正装置を外した直後に見た目だけ良くなる状態を治療のゴールにしてしまうときちんと保定を継続せずに、後戻りを起こす可能性が大きくなります。

きちんと装着されていないことが原因で発生します。

インビザラインで治療した方は、しっかりリテーナーを使用していただけることが多いです。治療中からマウスピースを装着することに慣れているため、その後リテーナーを使用していくことに抵抗がないからです。

慣れていることで装着時間をきちんと守り、自己管理ができます。

そのため、インビザライン治療は後戻りが少ないという考えに繋がります。

今の歯並びが正しい位置だと身体に教え込む必要があります。

当院で行っている矯正歯科治療は、後戻りしにくいことが1つの特徴です。

 

■まとめ


最近はマスク生活の中で矯正治療をする人も増えてきております。

その中には何年か前に矯正治療を中断されて後戻りした方もいらっしゃいます。

後戻り治療は、以前の矯正治療のように何年もかかるものではありません。

過去に矯正した歯が元に戻ってきた方には治療期間を1/2~1/3にできる「光加速装置」もご提案可能です。

赤外線を活用して細胞を活性化させることにより、歯が動くスピードを促進させるものです。

矯正治療は噛み合わせを正しく整える治療でもあります。

噛み合わせに問題があると歯並びが崩れてしまうことがあります。

噛む力を全部の歯で受け止めていないということですね。

つまり、一部の歯に過度な力が加わっていることになります。

そして体は回復機能を備えているので、歯を動かそうと元の位置に戻ろうとする機能が働きます。

歯並びをきれいに整えるだけではなく適切な噛み合わせをきちんと考慮した歯科医院での治療を強くお勧めします。

インビザラインは適切な装着が不可欠です。

装着方法や装着時間が適切でない場合は、計画通りに歯が移動しない可能性があります。

自己管理が大変ですが、ぜひ噛み合わせをしっかり意識した歯科医院で、噛みやすく、綺麗な歯並びをぜひ一緒に目指しませんか?

後戻りしてしまったが、次は後悔したくない。

これから矯正治療を始めたいが、失敗したくない。

お悩みの方はぜひご相談ください。

 

矯正治療後、歯が後戻りしてしまった方は「歯の後戻り矯正」をご覧ください。

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